＜ｲﾀﾘｱ旅行記（2012年 ﾛｰﾏ＆ｱﾌﾞﾙｯﾂｫ＆ﾓﾘｰｾﾞ＆ｲｽｷｱ島）no.35＞

アドリア海に面した、モリーゼ州のリゾート地・テルモリ（Telmori）。
初めての朝、本当に、気持ちの良い海と空、美しい景色が待っていました。

まずは、美しいアドリア海をご覧ください。

アドリア海
（Mare Adriatico）

青い空に、碧い海とは、まさに、この事。
とにかく、この景色を見ているだけで、ふわぁ～っと癒されて、リラックスでき、ゆったりとした時間を過ごすことができました。

普段、時計と睨めっこして日々過ごしているので、時計を見ずに…って、
至福の時ですよね。

さあ、テルモリ滞在、どう過ごしましょう…。
海を眺めながら、思案します。

海に迫り出す、なにかがあります。
うん？あれは、もしや！

何だと思います？
これは、イタリアのアドリア海側の一部に残る吊り上げ漁の小屋・トラブーコ（Trabucco）です。

小屋の先に２本竿がありますが、そこから垂れている縄に網がついていて、それを海に入れて引き上げる…という、昔ながらの漁をしているんです。
写真の状態は、網が海に入っているもの。

テルモリに滞在した理由のひとつは、このトラブーコを、実際に、見てみたかったからなのですよね。

マルケ州や、アブルッツォ州の海側に、いくつか点在しているトラブーコ。
小屋によっては、食事ができる小さなレストランがあり、獲れたてホヤホヤの魚介類を、その場で調理をして食べられるのですよ。

テルモリのトラブーコは、残念ながら、漁のみ。
でも、利便性や合理性が優先される今の時代に、こういう伝統的な漁が、
残されているのが、素晴らしいですよね。
私は、こういうのが堪らなく好き。

この、アドリア海に迫り出すトラブーコに魅了されて、
滞在中に、何度も、何度も、見に行っては、眺め、写真を撮っていました。

このトラブーコは、色々な顔を見せてくれて。
素晴らしい、テルモリ滞在要因のひとつになりました。