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大好きなお二人、私の人生の恩人です

<イタリア旅行記(2016年北イタリア)No.50:番外編>

トスカーナ州の古都・シエナ(Siena)のレストラン「リストランテ・ダ・エンツォ(Ristorante da ENZO)」。
イタリア料理修行のスタートの場所で、私の原点でもあります。

オーナーシェフのエンツォ氏、そして奥さまのソニアは、
私のイタリアのお兄さんと、お姉さん。
(「お父さん」と呼ぶと、私は、そんな年上じゃない!と怒るエンツォ…)

2000年になるミレニアムを挟んで半年程(1999年秋~2000年春)、
ここで修業させてもらいました。

常連のお客様はもちろん、イタリアを訪れる観光客も多く、
レストラン営業も、2回転させるのは当たり前、3回転させる日もありました。

余計なことを考える間もなく、とにかく目の前のことを、どんどんこなしていく、怒涛の日々。
1日15~16時間労働で、1ヶ月で、なんと!体重8kgが減りました。
もちろん、しっかり賄いを食べていましたよ。

友人からの電話にも出れず、友人の間では、私の「既に、日本に帰国説」も出てたとか。

エンツォは、誰よりも働き、その姿は、まるでスーパーカーを前のめりに
全速力で走らせているイメージ。
ソニアは、その後、丁寧にフォローしていく感じでしょうか。

エンツォの料理のベースは、トスカーナ郷土料理。
その味わいが、とても魅力的で、今の私のイタリア料理の考え方、基本になっています。

私も、本当に、お世話になりました。
まだ、イタリア語も十分でなく、厨房でも戸惑う事が多かったのですが、
エンツォの情熱に引っ張られ、ソニアの優しさ、大らかさに癒されて、
半年、踏ん張れたのは、このお二人がいたからこそ。

大好きなお二人、私の人生の恩人です。


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