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相手と呼吸を合わせよう

知っている相手の場合、いての性格や価値観に合わせながらやり取りする意識も重要です
人間同士のコミュニケーションあバランスの上に成り立っています
こちらが「我」を通せば、相手の「我」とぶつかって意識疎通に滞りが生じかねません

大事なのは、心理学で言うところの「ベーシング」です
ベーシングとは、相手の話し方や呼吸、状態にペースを合わせるスキルのこと
チャットや、メールにもその考え方は適用できます

ペーシングの例
・相手がせっかちで平均以上にスピードを求める人の場合、こちらも少しギアを上げてスピーディに対応する

・敬語が多めで丁寧なやりとりをしてくる人の場合、こちらも少し丁寧な文面作成を心がける

・砕けた言葉でフレンドリーに接してくる人の場合、こちらも少しカジュアルな文面でフレンドリーに接する

もちろん、自分の「我」を捨てよ、と言う意味ではありません
相手の意見に従うと言う意味とも違います
自分のコミュニケーションスタイルを大切にしながらも
ほんの少し相手に合わせてる意識を持ちましょうと言うことです

相手と呼吸を合わせることで、やりとりがスムーズになり、
関係性も築きやすくなります

【前提】や【背景説明】の抜け落ちに注意する
チャットやメールで頻繁に起きているトラブルの一つが
「前提」の抜け落ちです
必要な前提が抜け落ちてしまうと、相手の誤解を招きやすくなるほか、大きなミスやトラブルを誘発することもあります

いっっぱん的に仕事の「前提」と呼ばれるもの
・この⭕️⭕️目的・目標は?
・この⭕️⭕️は誰のためにやるの?
・この⭕️⭕️の予算・期限は?

前提が抜け落ちてしまう原因としては、うっかりレベルの物だけでなく、
「わざわざ言わなくてもわかっているだろう」と言う、書き手の「思い込み」が関係しているケースもあります

一方で、文章でのやり取りが上手い人は、その都度適切な見極めながら、
必要な「前提」を伝えようとします
次は、「800件のメールアドレスの取得」を目標としていた展示会の結果を報告するメールです

<原粟ったにもかかわらず文>
今回の展示会は大成功でした
業界最大手のA社よりもブースへの訪問者数が多く、延べ3,000人が来てくれました

<原文>
今回の展示会は大成功とは言えませんでした
業界最大手のA社よりもブースへの訪問者数が多く、延べ3,000にんが来てくれました
一方で、メールアドレスの取得数は目標に掲げていた800件を大きく
下回り、450件にとどまりました

原文は、需要なこの前提「メールアドレスの取得数800件の目標」に触れていません
本人自身が「前提を理解していないか」「前提を忘れてしまった」かのどちらかでしょう
その証拠に、目標を大きく下回ったにも関わらず、「展示会は大成功」と報告してしまっています
これでは、相手に誤解を与えかねません

一方の改善文は、前提を正しく理解しており、訪問者数は多かったものの「大成功とは言えない」と結論づけています
「メールアドレスの取得数は目標に掲げていた800件を大きく下回り」
と前提を示すことで、誤解の余地をなくしています

あえて前提を書くことは、前提を失念してしまっている可能性のある相手にとっても大きな助け舟になります

「前提」と似た言葉に「背景説明」があります
背景説明も前提同様、抜け落ちに注意する必要があります
以下は、社員Aさんによる社内への提案です

<原文>
朝と昼に社員全員でラジオ体操をしませんか?

<改善文>
座ってパソコン仕事をしている社員の多くが肩こり・腰痛の症状を訴えていますので、朝と昼に社員全員でラジオ体操をしませんか

<原文>
社員は全員、顔写真付きのネームプレートを首から下げてはいかがでしょうか

<改善文>
他部署の人の名前を顔が一致にしにくいため、社員同士のコミュニケーションが図りにくい、と言う声が上がっています
そこで提案です
社員は全員、顔写真付きのネームプレートを首から下げてはいかがでしょうか

どちらも原文も、どうしてそれをする必要があるのか?
についての背景説明が抜け落ちていますが、改善文のように背景説明を添えることで提案内容の説得力が高まります
なお、人に仕事を指示する時も、背景説明の省略に注意しましょう
背景を理解していないと、相手が見当はずれの仕事をしてしまうことがあります

一方、背景説明をしっかり行うことで、相手は「なぜ、この仕事をするのか」と言う目的を捉えやすくなります
すると、仕事に対するアイデアや工夫が生まれやすくなり、突発的な問題への対応力も高まります

前提と同じく、背景についても「わざわざ言わなくてもわかっているだろう」と言う身勝手な「怠慢」は捨てましょう
相手と背景を共有することで、やり取りにムダやロスがなくなります


【質問するときは、必要な状況説明を添える】
たいして考えもせず、調べもせず、行動もせず、あれこれ質問ばかりする人は、相手の時間を奪う人です
質問すると言うことは、「その時間を相手からいただく」と言うこと
質問する前に、自分一人の力で解決できないか考え、なおかつできそうなことは済ませておくことが最低限のマナーです

また、人に質問するときは、ただ質問するだけなく、相手が答えやすいよう、具体的に様子や状況を伝えることも大事です

<原文>
ページにログインできませんでした

上のような書き方は最悪です
そもそも質問になっていないため、相手は「質問を受けていないので答えない」と言う判断を下すかもしれません
この後の2人のやり取りを見てみましょう

(Aさん)渡したIDとパスワードを入力してみてください

        (Bさん)入力したのですが、うまくいかなかったのです

(Aさん)では、Bさんの個人アカウントでログインしてみてください

        (Bさん)それもやってみたのですがダメでした

Aさんにとってストレスの溜まるやりとりです
BさんはAさんに聞かれたら答えるだけで、自分から先回りすて情報を示そうとしません
既に「個人アカウントでログインを試みる」と言う対処法をとっていたにも
関わらず、そのことも聞かれるまで伝えませんでした
仕事のやり取りとして落第点です

<改善文>
いただいたID・パスワードでは、パージにログインできませんでした
試しに、個人アカウントでもログインを試みましたが、こちらでも入ることができませんでした
何か解決策がわかれば、ご教示いただけますと助かります

「個人アカウントでもログインを試みました」と、対処法についても書いています
この改善文であれば、相手に余計なストレスを溜めることなく、より適切な返答(アドバイス)をすることができるはずです
もう一例、相手が答えにくい質問を見てみましょう


<原文>
A店から断りの連絡がありました
いかがしましょう

<改善文>
A店から断りの連絡がありました

先方にはプロモーションとしての有効性を伝えましたが、ご理解
いただけませんでした

すぐに次点候補のB店に連絡をしましたが、こちらも
「繁忙期のため時間を取れない」との回答でした

他に取材候補として良さそうなお店をご存知でしょうか


原文は状況説明もなく、相手に判断を委ねています
状況がわからなければ、相手は答えようがありません
一方の改善文は、「プロモーションとしての有効性を伝えたこと」や
「すぐに次点候補のB店連絡をしたこと」など、自身が試みた
対処法についても伝えています
ここまで具体的に情報を渡すことができれば、相手も回答しやすいはずです

問題や課題の大小にもよりますが、ひとに質問・相談する前に「自分で対象法を考える⇨(自分で解決できそうなら)行動する」
解決できなければ相談する
と言うプロセスがセオリーです

何でもかんでも質問・相談している人は怠慢です

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