再び航空料金の格差


これは、2018年10月に、書いたものである。

米国からは日本へ飛ぶよりも、中国に向かったほうが、ずっと安くつくことがわかったと、前に記した。

では、羽田、ソウル、上海からロンドンへ飛ぶときは、値段にどのくらいの差があるのか、調べてみよう。

11月21日、9時45分、羽田発の英国航空機でロンドンへ向かい、29日、9時35分、ヒースロー発の日航機で羽田へ帰ってくるとき、往復運賃は11万4900円。行きも帰りも、直行便である。

同じ日に、ソウルから英国航空の直行便でロンドンへ向かい、同じ日に、同じ英国航空を使ってソウルへ帰ってくるとき、往復運賃は9万7733円。

では、上海からの便はどうであろうか。残念ながら、結果は表示されなかった。仕方がないから、北京からロンドン便があるかどうか調べると、エアーチャイナだけしか、見当たらない。往復運賃は9万1046円。

同じ日に、ロンドンから北京への往復運賃は、驚きの6万7981円。エアーチャイナの直行便である。パリからだと、もっと安くなる。エーグル・アズールという航空会社を使うと5万0625円。パリはオルリー空港から10時間50分の直行便。

パリから成田へのエールフランス直行便は、11時間55分かかって8万9349円。わずか1時間5分しか違わないが、料金は4万円ちかく高くなる。

中国とヨーロッパ間の航空運賃がこんなに安いのなら、ロンドンから1週間の旅行を北京で楽しむ方が、東京からそうするより安くあがるのではないか。

エクスペディアを使って、確かめてみよう。11月22日から29日まで、ロンドン発アムステルダム経由で厦門航空を使い、ペンタホテル北京に7泊すると、料金は、ふたりで、17万6590円。

個別にふたりで7泊すると7万1771円かかるほどの、広さ32平方メートルの部屋である。トリップアドバイザーに寄せられた評価もかなり高い。ビュッフェスタイルの朝食は素晴らしいそうだし、スタッフもいろんな質問にも、飽きず答えてくれるという。

東京から中国国際航空の直行便を利用して、同じホテルに7泊すると、料金は、ふたりで13万9227円。

すると、ロンドンから北京までのふたりの往復運賃は10万4819円ということになる。一方で東京から北京までの往復運賃は6万7456円。どうも釈然としない。

ロンドン北京間が5055マイルに対し、東京北京間が1299マイルなので、距離は4倍近い差があるのに、それが航空運賃に反映されていない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?