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【連載小説+エッセイの勉強中】恋愛ファンタジー小説:気がついたら自分の小説の中で訳あり姫君になっていました(58)+エッセイの勉強中「私も阪神も大乱調」
前話 「ウルガー」 私は夕食の料理を持っておチビさんたちと一緒に診療所に訪れていた。 「ゼルマ! 何かあったのかいって。うわっ」 「あにうえー」 トビアス様がウルガーの足にひっついていた。 「トビアス様はウルガーお兄様好きなの? と。これお夜食。お腹空いたら食べて。タピオが作った野菜料理よ」 「タピオが? タピオ料理作れるようになったのか?」 全員で一斉に違うと言う。 「タピオが育てた野菜を料理してもらったの」 「なーんだ。タピオが料理したかと思った」 茶目っ気たっ
【連載小説+エッセイの勉強中】恋愛ファンタジー小説:気が付けば自分の小説の中で訳あり姫君になっていました(57)+エッセイの勉強中:感情があっちいきこっちいき……。「収集なさい」と宿主が命令しても飛んでいく。
「愛する方の元へ戻りたくはないのですか?」 私が言うとマチルダ様は悲しげで儚げな表情をなさる。 「きっとあの人はもう忘れているわ。ただ、この子に兄妹を持たせたくて。それにトビアスが妹が欲しいとだだをこねるときが多くなってきて。お兄様がいるでしょう、と言っても一番下なのが気に入らないようで……」 「そうね、弟の時は兄になりたい者よね。兄は弟になりたがるけれど。私とウルガーはスティーナをマチルダ様に預けるつもりです。名前もマチルダ様のお好きな名前にしてあげてください。私がとっさ
【連載小説+あとがき+エッセイの勉強中】恋愛ファンタジー小説:正直な王子と正直じゃない姫君(6)命削る魔力 +エッセイの勉強中「トラが吠えた」
前話 戦がはじまった、らしい。小競り合いとは言っても大きいようだ。負傷した兵が運ばれてくる。あたしは多数の使用人に混じって治療にあたった。見るも無惨な傷跡にあたしは目を背けたくなった。それでも必死で見る。そしてあたしだけにできる、魔力を使った治療を行う。 「ああ。姫君。ついに私の所にも」 あたしが普通の医療行為でない事をしているのは噂が立っていたらしい。立てるなら行列を作りたい、と言った兵士もいた。異端視されようがされまいが、この人達の役に立てれば、と必死で魔力を使
【連載小説+あとがき+エッセイの勉強中】恋愛ファンタジー小説:気づいたら自分の小説の中で訳あり姫君になっていました(55)+あとがき+エッセイの勉強中「コイが点いれたー!! と 龍角散のどすっきり飴の危機」
前話 私とお母様は愛犬たちを運動場で遊ばせる。そこへ久しぶりにタピオとクルヴァがやってきた。 「姉上ー。今日の収穫だよ」 「まぁ。ありがとう。クルヴァ」 ずっしりと重みのある野菜を手渡される。 「しっかり実がなっているのね」 「タピオが作ったらこんなに大きくなった。どうして?」 タピオが不思議そうに聞く。 「それは、タピオがいい子だからよ。一生懸命世話をすると野菜も大きくなったり、美味しくなったりするのよ」 頭をなでてあげたいけど、あいにく両手が塞がっている。代わり