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【連載小説】ファンタジー恋愛小説:氷晶の森の舞姫と灼熱の大地の王子 第三十六話 幸せな時間と忍び寄る魔の手

前話

「氷の国にも氷菓があるんだな」
「夏ぐらいあるわよ。この国でも」
 二人はまだ平和な氷の国で氷菓をベンチに座って食べていた。ユレーネと会ったのはいつの季節だったのだろうか? ふと、そんな事が気にかかる。いつの間にかレオポルトもこの国になじんでいた。
「あ。リリアーナにお土産頼まれてたんだった」
 忘れてた、とレオポルトは悩み出す。
「一緒に行きたい、でなく?」
 ユレーネは兄大好きっ子のリリアーナならついて行きたがると思っていた。
「それが、妙に聞き分けが良くてな。お爺ちゃんのところへ行ってくると言って目の前でぽん、と消えたんだよ。そりゃ、びっくりしたなんてもんじゃない。リリアーナがあんな魔術使うなんて」
 まぁ、とユレーネも絶句する。
「その年で移動魔法使うなんて。やっぱりリリアーナはアイシャードの跡継ぎね」
「あれで、いいのか? 普通の結婚できないぞ」
「結婚だけが幸せじゃないわよ。私は違うけれど」
 少し頬を紅潮させながらユレーネは言う。
「かわいいー。ユレーネ。この氷菓を持ってなかったら頭から食べたのに」
 そのからかいにムッとするユレーネである。
「頭から食べたら私は消えちゃうじゃないの。結婚どころじゃないわよ」
「そうだな。でもそれぐらいユレーナが可愛い。もう、俺、頬が落っこちてるよ」
「褒めても何も出ないわよ」
「いいさ。もう、食べ終わったか。あそこの露天でアクセサリーを売っているぞ。見に行こう」
 レオポルトがユレーネの手を引く。
「もう。フロストトパーズの指輪があるのに、まだ増やす気?」
「これなんかどうだ? ユレーネの髪に映えると思うんだけど」
 真っ白な髪留めをユレーネの髪にあてる。
「って。私見えないんだけど」
「お姉さん。ほら。鏡。彼氏の目利きは確かだよ」
 鏡を貸してもらって見る。漆黒の髪に純白の鳥をモチーフにした髪留めは見事に似合っていた。満足げにユレーネが微笑む。鏡の向きをとっかえひっかえして見ていると、髪留めをレオポルトが取る。
「お兄さん。これいくら?」
「50フィーネだよ」
「40フィーネ」
「45フィーネ」
「そこをなんとかあと5」
「わかった。姉ちゃんも呆れてるみたいだから40フィーネで売ろう」
「お兄さん。ありがとう!」
 商売人の手を握ってぶんぶんふる。手を離すと髪留めを手渡す。
「今、つけてやんな」
「いいの?」
 ユレーネの顔が輝く。レオポルトは髪留めを手にすると器用にユレーネの髪に留めた。またも鏡を貸してもらってご満悦にみつめる。
「さぁ。ユレーネ。次はどこ行く?」
 そうねぇ、とユレーネが考える。
「リリアーナのお土産見に行かない?」
「いいのか? それで。デートなんだぞ」
「いいの。レオがプレゼントしてくれたんだもの。私もお返ししないと」
「って。俺じゃ……」
「お兄ちゃんと妹はワンセットなの」
「ちぇ。まぁいい。行こう」
 そう言って二人は別の店に向かう。
「ユレーネってまさか、姫さんか? まさかな。こんな所へ来るわけないか」
 商人はそう言ってまた別の客の相手をし出した。
 
 その様子を全身黒ずくめ人間、いやそうでない異形の者が見ていた。
 
 セレスティア国に黒い魔の手が忍び寄ろうとしていた。


あとがき
やっぱりいちゃいちゃしてますね。ま。デートだから仕方がない。しかし値切る王子って異様。それをつけてもらって喜ぶ姫も。レオポルトはよほど、民の暮らしになれていたのね。と思わず思う。でも私の身からすると値切りは日常でした。父が家電量販店で値切ってました。その血が私にも……。最近、値切らない買うことが多いのですが。パソコンなどは勝手に向こうからひいてくれました。アマゾンキャンセルしたというと。あとは止めてくれたり。Surfaceを二つ目買おうとして止められました。お客様のためにならないので、と。ただ、保証をつけたかっただけなんですけどね。でもこれでパソコン類は一時より増えていて、やばいです。支払いが。

で、朝三時に目が覚めて、また寝て起きるときの地獄な事。なんとか起きて出勤用意です。その合間にこれだけ更新してます。

辞めたいって言う思考が止まらないです。でも辞めたら次探すまでのクレジットの支払いが困る。ので、今の所で我慢。今も階段上がるとき、地獄でしたけど。

ま。また帰ってきたら更新しますので。

ここまで読んで下さってありがとうございました。

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