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修学旅行と沖縄戦

高校の修学旅行は沖縄だった。
写真は、宿泊したリゾートホテルの部屋から撮った
プライベートビーチの写真。

とてもとても楽しかった。
美ら海水族館、アメリカンビレッジ、国際通り、
火災で消失してしまった首里城…
4泊5日の旅程でたくさんの沖縄の名所に行った。
(台風で1日予定丸々つぶれてホテルに缶詰にもなった)

修学旅行のメインは平和学習なので、
修学旅行に行く前から授業で沖縄戦を題材にした
映画を見たりして事前学習をした。
ひめゆり平和祈念公園、戦争体験講話、
ホテルに缶詰になった日に行く予定だった
沖縄平和祈念公園と平和の礎。
沖縄戦に関する場所にも行った。
その中でわたしの印象に深く残ったのがガマだった。

ガマとは自然にできた洞窟のことで、
火葬の風習がなかったかつての沖縄で
風葬の場所として使われてきたこともある。
そして戦時中は防空壕や野戦病院として使われた。
学校誌にわたしが書いた修学旅行の思い出と
ガマに行ったときの感想が残っていたので
再編して載せたいと思います。

❝10月7日、修学旅行❞ ─2年B組 伶菜

今日は台風の影響で予定が変更になりました。
当初の予定でガマに行けないということでしたが
行けることになりました。
ガマは、陸軍病院の本部があった壕に入りました。
農地、畑、工事現場、小さな森がある
静かな場所の真ん中にあったのでおどろきました。
ごつごつした岩の急な自然の階段を下ると、
ぐちゃぐちゃした泥に足を取られながら
奥へ進んでいきました。
昼なのにガマの中は真っ暗で、
クラスメイトが懐中電灯をつけていても
友達の顔が認識できないくらい薄暗いです。
途中から降った雨のせいでじめじめしていました。
真っ暗で、足元が泥でぐちゃぐちゃで、
そのうえ湿気が多いガマの中で血と、排せつ物と、遺体の腐った匂いでいっぱいの環境で、
懸命に負傷者に治療をする女学校の
生徒たちの姿を想像すると胸が痛みました。
今わたしたちが享受する平和で穏やかな日々
ー修学旅行で友達と過ごす楽しい時間や
ホテルから眺める美しい青い海、
ひとつひとつの思い出と歴史をさかのぼると、
沖縄戦という残酷な出来事があったということを
わたしたちは決して忘れてはいけないと思いました。
2013年、10月


読んでくれてありがとうございました🙏🏻


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