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とにかく邪念がない『スーパーボーイ』


とにかく邪念がなかったあの頃。

僕は幼い頃からジャニーズが大好きだった。
名前は変われど今も大好きだ。

僕が中学生の頃、当時デビューしていなかったJr.を寄せ集めてグループを作ってそのグループの活動歴を書き起こした冊子が、先日、実家から出てきた。中学生男子の遊びとは思えない。完全にプロデューサー気取りだ。Youはジャニーズじゃなくてジャニーになりたいんかってね。そのグループがいつ結成されて、いつ何というシングルを出して、いつ何というアルバムを出して、いつ誰が何というドラマに出て、いつ誰が何という映画に出て、いつ誰がどんな髪型にして...と事細かに書かれていた。

例えば、現在、WEST.として活動している重岡大毅、神山智洋、藤井流星、小瀧望、現在Snow Manとして活動している向井康二、他数名で(僕によって)結成されたグループNANDEYANENという8人組。デビュー曲は『なんでやねんJAPAN』。土日の午後にやってる胡散臭い30分番組みたいなタイトルだ。

グループ名の由来は、
New
Aidoru(アイドル)
Next
Dancing
Excellent
You
Asia
No.1
Esu(エース)
Nonstop

中学生とは言え英語のスペルや文法から学がないのが見え見えだ。
さらには8人組というのもあって関ジャニ∞のようにしたかったのが見え見えで、なんなら重岡のイラストの下に(すばる的存在)と書かれていたし、流星のイラストの下には(錦戸的存在)、小瀧のイラストの下には(大倉的存在)と書かれていた。なかなか作り込まれている。なかなかに作り込まれていて、なかなかにキモい。

これは、誰に見せるでもなく、ただひたすら書いていた。曲まで書いていたからおったまげた。曲といえど、ほぼ既存曲のリズムをパクった替え歌だ。

実在する人物では飽き足らず、ついには架空の人物まで作り、プロデュースしていた。吉沢和希と江藤勇者の2人からなるヨッシー+勇者だ。名前からタッキー&翼を意識しているのが見え見えだ。にしてもあまりにもダサい。ヨッシーとドラクエの勇者のゲームが出てもこんなダサいタイトルにはならないだろう。


何に影響を受けているかが見え見えなプロデュースだったが、この冊子から邪念が全く見えなかった。誰かの為ではなく「自分が楽しいから」という感情が純度100%で“何にもならない”冊子をたくさん作っていたのだ。

その“何にもならない”冊子は、今の僕にはとても眩しく宝物のように思えた。

当時の僕は、“何にもならない”冊子を、「何にもならない」という事すら考えてない。「何かになる」とも考えていない。とにかく“今”を1番大切にしていた。スーパーボーイだ。

今でも、“今”を1番大切にしたいと心に刻んでいるが、将来の事や周りの目など余計な事が邪魔して、ブレてしまう事もしばしば。

今の僕からしてみれば、仕事こそ“何にもならない”事で、周りから“何にもならない”と思われても自分がやりたい事をしたい。将来や周りの目なんて気にするな。

俺は、中学生であの“何にもならない”冊子をたくさん作ったじゃないか。なんだって出来るさ。




2024/01/10に発売されたSixTONESのアルバム『THE VIBES』に収録されている松村北斗と田中樹のユニット曲『スーパーボーイ』がマジで名曲だから聴いてください。

とにかくクオリティーが高い名曲です。

あ、高いってアレね。
ExpensiveじゃなくてHigherの方ね。

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