競技としてのスポーツクライミング

インドア・クライミングのジムに通ってから10年くらいが経とうとしている。

いつの間にか五輪正式種目になり、知る人ぞ知るスポーツから、一気に誰もが一度は目にするスポーツになった。
呼び名もいつの間にか「スポーツ・クライミング」となり、岩場を登るフリー・クライミングとは、やや乖離する場面もあるが、クライミング自体がメジャーになれば、市場が拡がるので大変よろこばしいことである。

小さい子供たちも増えて、ほとんどのジムではオーナーやスタッフによる「クライミングスクール」が開催されている。
何しろちょっと間違えば大怪我につながるスポーツなので、これもまたよろこばしいことだと思う。

並行して子供向けの大会も増えており、なかには日の丸を背負って、国際公式戦でメダルを獲得するティーン・エイジャーもいる。

そんな選手たちに追いつけ追い越せと、子供たちにかける期待も膨らむわけだが、あまりにも期待が大き過ぎるのか、親と子供の価値観や方向性が拡がっていって、ついにはクライミングそのものを辞める子供たちもいる。

少子化が叫ばれて久しいなか、ほかのスポーツ、習い事に流れていってしまうのは、非常にもったいない。

そして、保護者の多く、もしかしたらジムでクライミングを教えている人たちは、大事なことを忘れている気がする。

つづく。



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