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第二十三回「路上ライブデストロイ」

ついこの間。
事務所の社長であるD-SHADEのドラマーYUJIさんと共に名古屋に行った。
と言うのも俺が名古屋に行くことが決まったのはその日から2日前くらいで
急にYUJIさんから「名古屋行くぞー!」と言われたものだから
俺は俺で「了解であります!」なぁんてケロロ軍曹顔負けの敬礼なんてした。

この名古屋の旅の目的は2つあって
1つはYUJIさんが出演しているインターネット番組「病気障がいラジオ」の
MCでありますイシヅカマコトさんの39歳のバースデーを祝うイベントのお手伝いとその翌日にあるYUJIさんの路上ライブでのゲスト出演だった。

1日目のイシヅカさんのイベントは大変素晴らしく
イシヅカさんが運営しているオンラインサロンの方々がたくさん来ていて
笑いあり涙ありのイベントだった。

中でも印象に残っていたのは
イベントの一番最初にDJをしていた方とイベント終わりに話すタイミングがあって、その方は子供たちを助ける活動をしていた。
涙を流しながら俺に「子供は俺たちの未来を担う宝なのにその子たちが困っているシーンでなんで当たり前に助けないんだ?」と気持ちを伝えてくれた。

最後には握手をして一緒に頑張っていきましょうと約束もした。

みんながみんなを救うことなんてできないと思っていた時期も正直あったんだけど、こうして真剣に大人が涙して語る場面に立ち会って話を訊いて
俺は可能なんだと悟った。

みんながみんなを救うことは可能なんだ。

イシヅカさんのお人柄もありイベントに参加していた全ての人が
暖かくそして優しかった。

そういうハートフルでピースなイベントに参加してこなかった俺は
心がこう軽くなったと言いますか。
汚れを落としていただいた。と言いますか。
そんな感情になっていた。

イベントが終わり解散してからホテルの部屋でコンビニ弁当を食って
煙草が吸いたいと思ったのだが丁度切らしてしまったため、一人で
外に出て煙草を買った。
見上げると月が馬鹿みたいにまん丸で眩しいくらいに輝いていた。

こういう日を「いい日」と言うのだ。
俺はそう思ってホテルに戻り煙草を吸った。

翌日2日目は朝8:15にホテルのロビーに集合だった。
全員集合して車に乗り込み路上ライブができるという名古屋の「希望の泉」の前に機材を下ろした。
早朝の名古屋はまだ街が起きてなく人もまばらでなんだか新鮮だった。
希望の泉付近もなんとなく札幌の大通公園みたいな雰囲気があって
個人的にも嬉しくなっていた。

YUJIさんも俺もリハーサルを軽くにしてライブが始まった。
かなりの爆音にもかかわらず苦情を言ってくる人がマジでいない。
名古屋は寛大なのだ。

普通なら怒られるレベルの演奏でも名古屋は許してくれる。
正直、意味わからん!!!名古屋!!!!!

YUJIさんの演奏が2時間くらい経ったあたりで俺が呼ばれる。
俺はギターを片手に「北海道が生んだゴミです!!」と言って演奏を始めた。

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こうなって地べたに寝そべってぐわんぐわんして

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頭に枯葉がついてるなんてマジで気が付かずこうなって

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最終的にはドラムや機材の片付けが終わるまで俺はずっと歌っていた。
イシヅカさんのアコギをお借りしてまで。

ただ、ずっと立ち止まって見てくれたみなさまがやはり暖かくて
俺は本当に幸せだった。

実家の犬によく似たトイプードルと散歩をしていた方がずっと聴いてくれていて俺のことなんて知らないはずなのに話をたくさんしてくれた。
YUJIさんのお客さんやいつも来てくれる俺のバンドのお客さんも楽しんでくれたみたいで本当によかった。

自分のライブのレポを自分で書くのは何やら照れくさい部分がたくさんあるので今回はカメラマンの横山三鈴さんのお写真を拝借させていただいた。
三鈴さんの写真は凄く女性らしくて優しくて暖かい写真だと思う。
だけど、それだけではなくて時折めちゃくちゃクールにかっこよく痺れる写真にもなる。

素敵なカメラマンと知り合えたのもこの旅の財産になった。

俺たちはどこに向かえばいいのかなんて
正直わからないけれど芯を持ち明日も歌を歌おうと思います。

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