昔よく聴いた曲が流れると当時のことが思い出され、たちまちタイムスリップしてしまうことはよくある。
その時一緒に聴いた人とどこで何をしていたか、季節や風の匂いまで蘇ってくる。

先日、学生時代によく聴いた竹内まりやのアルバム「Univercity Street」のCDが出てきて久しぶりに車の中で流していた。
その中の3曲目「想い出のサマーデイズ」が流れたとたん涙が溢れた。

ドラムから始まる軽快な滑りだし、儚い夏の恋の歌ではあるけれど明るいテンポの曲だ。
竹内まりやの代表曲としてはあまり選ばれていないような気がするが、私たち仲間のうちではしつこいくらい聴いた曲だった。

仲間というのはサーフィンやスキーを一緒に楽しんだ8人で、何より皆が車好きだったので様々な場所を何台かの車でドライブした。
皆この歌が好きだったが特に大好きだったH君が後ろの座席に座っていてもこの曲をリクエストしていた。終わるともう一回！もう一回！と助手席の人に戻させるのだ。（カセットテープなので📼）

その彼が2年前に亡くなった。
歌の中に出てくるように日焼けしたブロンズの肌、昔のサーファーカットの茶色の髪、フェラーリが大好きで「圭果ちゃん見てて！必ずいつかフェラーリに乗るから！」と言っていた。
その20年後に本当にテスタロッサに乗っていたのは驚きだった。

その後何度も聴いたはずなのに、彼がいなくなった今、この曲が流れたとたん当時はしゃぐように何度ももう一回！と言って巻き戻させていた彼のことが不意に思いだされたのだ。
8人はそれぞれ皆結婚したので彼は主人の友達なのだが、ひとりだけ年下だった私のことを妹のように可愛がってくれていた。

ユーミンやサザンオールスターズ、竹内まりやで青春時代をオンタイムで送っていた世代なので彼らの歌を聴きながら海辺や山道を走り、スキーやサーフィン、高速のドライブを楽しんだものだった。
スキー場ではユーミンの歌が流れていたし、中央高速ではちょうど右に競馬場、左にビール工場が見えた時（昔は見えたなぁ）そのフレーズが流れた時は皆で盛り上がっていた。

彼らとはたくさんの思い出の歌がある中で当時の車の中のひとコマが鮮明に蘇るなんて歌の力はすごいなと今更ながら感じた。

まだ若かったH君のご冥福を祈ると共にこの歌と一緒にいつまでも忘れないよと心の中でつぶやいた。

YouTubeでもなかなか見つからない。
やはりマイナーなのかな。

竹内まりやさん、山下達郎さんのYouTubeなどの音源提供が厳しいそうです。
音楽の杜さん教えてくださりありがとうございました。

削除しました。

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