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その前に?やるべきことがある

安楽死。

ALSに限らず難治性の病の患者でこのことを考える人は少なくないと思う。

しかし、日本では法律が整備されておらずできないことになっている。

また、病によって「死にたいほど生きるのが辛い」人が少なくないと思われるにもかかわらず、議論も行われていないと言っていい状況だ。

私は「死にたいほど生きるのが辛い」人には安楽死という選択肢があっていいという考えだ。

一方で、法整備できたとしてもそれはには何十年も先だろう、とも思うので現実的ではないのかも。

なんにせよ、議論くらいは始めるべきではないのかなと思うのだが、安楽死の法整備に反対の人はそれについての議論すら許さないのだ。

反対する理由はいろいろあるのだが、よく耳にするのが「生きる権利すら確立されていないこの国」で安楽死を認めるということは「周囲からの同調圧力によって本人の意思に反して死を選ばざるを得ない人が多く出てくることが予想される」というものだ。

反対する理由も理解はできるが、問題はこれに続く締めの言葉だ。

最後に必ずと言っていいほどこう言うのだ。

「その(=安楽死を議論する)前にやるべきことがある」と。

なぜ「その前に」と言わず「並行して議論しよう」とならないのだろう。

今、現に苦しんでいる人がいるのに「苦しみの中で死んでいく人がいてもしょうがない」ということなのだろうか。

順番にやるべき理由はどこにあるんだろうか。

仮に順番をつけるとしても今、苦しんでいる人をどうやったら救済できるかを考えるべきではないのか。

「その前にやるべきこと」をやり終えるのはいつなんだろうか。

そう、 「やるべきこと」にゴールがないことくらい私にだってわかる。でもせめて「こういう状況になったら議論を始めよう」は言わないと。永遠に来ないような状況ではなく、現実的に目標になりうる状況を。


とにかく、何とか前進してほしいと切に願う。

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