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「やる気スイッチ」、そこにある?

決められたことをひたすらやることは美徳「だった」

 かつて、仕事は頑張った分だけ結果が出て、社会全体が成長していく時代があった。その頃、社会経済の基軸は「決められたことをひたすらやる」ことで、それが美徳とされた。

達成は、モチベーションの必要条件「だった」

 「決められたことをひたすらやる」ことに価値を置いていた世代にとっては、何かを「達成」することはモチベーションに欠かせないものであった。

何のために、何をするかは「周りが決めてくれた」

 何のために、何をやるかは社会や世間、会社が決めてくれたので、達成するものの大きさが大事であった。安定した経済、家計のために、具体的な目標はなくても全力で物理的な達成を追い求めることに幸福があった。

「乾けない」世代の登場

 一方で、その世代の子供たち(主に30代、40代)は、物心ついたときから、物質的に恵まれて育っているので、物質的な「達成」(マイホーム、高級車、海外旅行など)はモチベーションに直結しにくい傾向がある。欲望に「乾くことができない世代」といえる。

「乾けない」世代の特徴

価値をおくもの:やることの意味、人間関係、没頭して取り組めること

「自分にとってやる意味を見いだせるものを、好きな仲間たちと一緒に、没頭して取り組む」ことに幸せを感じる。趣味のボランティアであれば、延長を引き受けるが、サービス残業は一切しないように、自分の時間は犠牲にしたくないのだ。

 このように「好きなことに夢中になれるか」「好きな人と笑顔でいれるか」「この作業をやる意味を見いだせるか」が見つからないと、とたんにやる気が起きなくなる。

乾けない世代のスイッチは「心理的な安全保障」にあり!

 この世代が輝くには、心理的な安全性を保障する必要がある。「人として見てくれているか」が、心理的安全性には欠かせない。人として認め合うことで自分の色を全部出し合って、彩りある未来の絵を描いていくことができるようになる。

 時代は「消費者の潜在的な欲求を発見し提案する」方向に変化している。かつてあった場所に、「やる気スイッチ」はもうないのかもしれない。


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