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ナガヒョウタンゴミムシ-Scarites terricola pacificus-


外見

細長い黒い体と大きな牙が特徴のゴミムシ。ゴミムシの仲間というよりマメクワガタのような朽ち木に住むクワガタのほうが似ている。
また指でつまむと足を体のくぼみに埋めて、頭を斜め上に持ち上げる変わった姿の擬死を行う。

仲間

ヒョウタンゴミムシの仲間は45種類いるが、よく似た姿のヒョウタンゴミムシ属は3種類。特に似ているホソヒョウタンゴミムシとは中脛節の外縁の棘で見分ける。ホソヒョウタンゴミムシは2本あるが、ナガヒョウタンゴミムシは1本である。

生態

ナガヒョウタンゴミムシは畑や公園のような草地に生息していて、砂地よりも土が好み

この虫は地面に横穴を掘って生活していて、夜になると外に出て草地を歩き回り、小動物を食べる。
彼らの持つ巨大な牙は甲虫のような固い獲物を食べるのに役立っている。

掘った横穴で交尾をするナガヒョウタンゴミムシ

また、普通のゴミムシ類と異なりオスの前脚に滑り止めがついていない。
なので、一般的なゴミムシ類の様に交尾の際にオスがメスの背中に前脚をつくスタイルをとることができない。
そこで、交尾の時はお互いの顎をかみ合わせて体を固定しているようだ。

採集方法・レア度

採集方法は夜間に動き回るのを探すか、光に集まるのを見つけるのがメイン。または、ピットホールでもよい。 この虫は草原と言ってもススキやアシ原ではなく背丈の低い草地、ないも同然の芝生にもいるので夜間に動き回るのを見つけることがしやすいのでルッキングがやりやすい
一方、積極的に光に飛んでくる虫ではないので、ライトトラップよりも街灯巡りのほうが取りやすいかもしれない。 個人的には、生息地では少なくない虫なので、ピットホールで二回来るよりはルッキングやライトで一回で済ませたほうをお勧めする。
採集難易度は☆3、市街地でも芝生や草地がしっかりあれば普通にいるので体感難易度は低い、普通種の範疇。 ただ、自然度が高い森等の虫屋が好きな環境とは違うので、採れる機会は少ないかも。ということで☆3

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