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バスケトピック(24年5月2週)

国内男子バスケはいよいよシーズン
大詰め。その上先週は3人制バスケ
3x3のパリ五輪第2予選会(UOQT2)
まで開催され、色々な話題があり
ました。今回はその中から特に
自分が気になったものについて
言及したいと思います。

Bリーグ公式サイトから無断転載

5月1週はゴールデンウィークに
あたり、客入りのいい会場が
多かったようです。B1は最終節
まで全体下位2チームが確定して
いなかったし、西地区の優勝
確定は最終戦まで縺れてしまった。
当事者たちにとっては堪ったもん
じゃないだろうけど、見る側
的には最後まで結果が分からん
のは面白いし、何より消化試合が
ほとんど無いというのは興行的に
ありがたいことですよね。

この週末でB1チャンピオンシップ
(以下CS)に出場するチームと
準々決勝の組み合わせが確定。
西地区は名古屋DDが初優勝。
3地区制を採用し地区順位で
カードを決めてる故の事だが
今回の山分けは随分と極端だ。

準々決勝の組み合わせ

一方の山が全て過去のBリーグB1
ファイナルズ進出経験、日本一
経験チームで占められ、もう片方の
山がファイナルズ進出経験のない
チームで占められた。これにより
今期のファイナルズは必ず初出場の
チームが出るということになる。

優勝予想などは難しいと思います。
リーグ戦の戦績から推測する人が
多いでしょうけど、短期決戦は
短期決戦用の戦い方が出来ないと
勝ち上がるのは難しいです。これは
選手というより、コーチの方が
適性を試されますね。普段通りの
戦い方を貫くみたいなことをいう
コーチが居ますが、これは自分には
短期決戦を戦う作戦がありませんと
宣言してるようなもの(ブラフかも
しれませんが)。

要注目は三遠かな。上記の内容に
沿って言えば、かつて千葉Jを指揮
していた大野HCは、ちゃんと長期の
リーグ戦と短期のプレーオフの
戦い方を分けて考えられる人だから
怪我人無くPOに入れれば決勝までは
狙えるんじゃないかなと思う。

アルバルクに関しては、準々決勝は
もはや宿命の相手・琉球。かつて
Bリーグの全体開幕戦に選ばれた
2チームだが、そこからの因縁が
どんどん強くなっていってる感じ。
そして会場が有明コロシアム。
代々木第一が取れなかった故の
有コロ開催なんだろうけど、かつて
bjリーグで何度もファイナルまで
出ていた琉球にとっては馴染みの
深い会場。非常に怖い。あと、
リーグ戦終盤でサイスがベンチ外に
なっていたが、怪我なのか単なる
調整なのか。怪我だったら週末に
間に合うのか。ここは非常に重要。

一方、B2はPO準々決勝を終え、
4チームが勝ち残り。準決勝は
A千葉vs越谷、滋賀vs山形という
カードになった。このうち山形は
B1ライセンスを持っていないので
決勝に進んでもB1昇格は不可。
つまり3決が行われ3位になった
方がB1昇格ということになる。
滋賀が勝ち上がればその時点で
3位決定戦自体やらないという
ことになるんよね、おそらく。

シーズン序盤は色々言われた滋賀
だったが(主にスタッフのやらかし、
コート外での事故など)、何とか
立て直し、1年でB1復帰出来る手前
まで辿り着けたのは立派ですよ。
勝率8割宣言はさすがにビッグマウス
だと叩かれたようだが、リーグ戦で
7割以上勝ったんだからご愛嬌でしょ。

A千葉vs越谷については、両チーム
ともに昨シーズンも昇格を狙い
ながら落としたチームだけに、もう
だいぶ消耗してるような気がする。
上がれなかった時の落胆ぶりは
相当なもんじゃなかろうか。ただ、
両チーム比較するとB1に入るという
意味では越谷が準備不足じゃないか
というのは感じる。今のホームの
ままでB1入るのは厳しいよ。やっぱ
もうちょっと準備が必要じゃないの
と思います。俺的には順当にA千葉と
滋賀が勝ち上がる予想。

そしてB3は昇格を決めた福井と
鹿児島による決勝戦。福井が優勝。
おめでとうございます。こうやって
初めから上がるつもりで準備して
きてるチームが勝つのはある意味
当然の話だが、当事者からしたら
プレッシャーは半端なかっただろう。
来シーズンB2上がったら編成どう
なるんだろうね。ベンローソンの
帰化が成立してないなら、確実に
誰か一人は外すことになるのと、
B3では誰も手が付けられなかった
SGのボイドIIIがどこまで通用
すると判断するか。あとは日本人
選手が若干ベテラン多めなとこ。
若い選手と入れ替えあるのか。

B1総合順位(下から4チーム)

あと、来期のB2で言えばB1から
降格の2チームも先週末で確定。
富山は既に決まってたが、茨城と
最後まで枠を争った信州が降格。
茨城は何とか持ち堪えてB1残留。
この2チームの編成もどうなるか。
前年の滋賀と新潟のような対比が
起こるんだろうか。フロントの
危機感と、予算の問題だろうけど。
当然水面下で交渉は進んでるはず
だけど、こういう最後まで次の
カテゴリが決まってないチームは
どうしても交渉に出遅れてしまう
ことになるんよね。それが昇降格
制度の弊害だし、26年以降の
B改革でその辺の不均衡が無く
なっていくのはいい事だと思う。

最後に、宇都宮で行われた3x3
パリ五輪予選の結果について。
男女日本代表は共に予選敗退で
ハンガリーで行われる最終予選に
全てを賭けることが決まったが、
今回に関したは運が悪かった面も
少なからずあったと思う。特に女子。

男予選プールB結果
女子予選プールA

男女ともに予選プールで3チームが
2勝1敗で並ぶなんて考えられるか?
そして男女ともに合計得点の差で
(2勝してるのに)準決勝行きを
逃したことになる。これは不運だ。

女子に関しては、何と言っても初戦
ブラジル戦における江村選手の怪我
離脱が最後まで尾を引いた。中継を
リアルタイムで見てたけど、受傷の
様子を見た瞬間「これACLだろ」
って思うような、絶望感漂うもの。
まだ診断結果などプレスリリースは
出てないけど(5月7日現在)おそらく
ACL損傷以上、この先1年は競技復帰
難しいんじゃなかろうか。女子大学
バスケでトップレベルの選手らしい
けど(4年生かな)、最後のシーズン
全休になるのはつれえわな。

今回の予選、江村選手怪我後の
2試合はリザーブ無しの3人での
戦いになったが、ゲームメイクと
得点が高田選手に限られてしまった
のが相当に厳しかった。悔しいね。

一方男勢に関しては、2勝出来たのは
ほんと上出来。ただ、準決勝進出を
賭けたvsフランス戦。13点取れば
モンゴルを上回って残れたんだが、
本気のフランスが日本のオフェンスを
叩き潰して10点しか取れず予選落ち。
ここで不運だったのは、フランスが
開催国なのに予選に臨んでること。
そして前の試合でモンゴルに負けて
後が無かったこと。もう必死。もし
この時点でフランスが2勝してたら
多少流した可能性はあったけど、
ガチで来たからね。実力差があると
3x3の場合10点ぐらいしか取れずに
KO負けって本当によくあるんですよ。
何度も見てきた。むしろ10点が
精一杯って感じ。これはしょうがない。
完全に実力不足。今の代表のメンツ
だとあれが限界でしょう。

俺は前々から言ってるけど、3人制
代表も5人制代表と同じレベルで
選手選考して、全員B所属勢にして
本気で勝ちに行ってほしい。よく
3人制専門の選手を選べとか言ってる
連中がいるけど、ポテンシャルが
違い過ぎる。彼らは言い方悪いが
5人制でプロにならなかった(なれ
なかった)人たち。実業団やクラブ
チームでプレーしてるから、練習も
そんなに出来ていない。彼らの活動を
否定する気はないし、人それぞれ
目指すゴールは違うんだから、一向に
構わないけど、勝てる可能性の高い
メンバーを選ぶという意味では、
ちゃんとポテンシャルのある5人制
代表候補レベルの選手から選抜して
シーズン中に合宿組んだり海外の
大会に出てもらったりしてちゃんと
「強いチーム」を作ってほしい。

3人制は5人制と違って国別代表に
選考するには当年中のFIBAポイント
国内ランク50位以内(だったかな)
保持者じゃないといけないという
規定が存在する。今まで一切やった
ことないけど代表戦に出す、という
ことは規定上出来ない。だから前の
東京五輪の時もアイラを事前に
国内の大会に何回か出してポイントを
取らせてるし、冨永は前年のU-23
Nations Leagueに出場して
ポイントを取らせている。落合は
もちろん、保岡だってリーグ戦を
何度か休んでグレード高めの(FIBA
ポイント多めにもらえる)大会に
出ている。3人制代表を強くする
ためにはBリーグもちゃんと協力
してほしい。はっきり言って5人制
よりもメダルに近い競技だから。
本気のメンバーを選びさえすればね。
今はとりあえず現行のメンバーで
行くしかないけど、今後のことを
改めて考え直してほしいと思うわ。

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