セナのCA見聞録 Vol.21 ソウルの夜
ソウルの冬は寒い❄️
私たちがホテルに到着するのはいつも夜9時近くで、翌朝8時にはホテルを出るので、日中の日差しを浴びることがないために、よけいに寒い所のように感じます。
ソウルへは毎週のように飛んでいたので、そのうちに自然と〝いつもの〟というものができてきました。
食事をする場所も食べる物もたいてい〝いつもの〟になってくると、習慣の生き物である人間は、なんとなく落ち着いた気分になれるもの。
ホテルから歩いて行くことのできる南大門の夜市場は欠かさずといっていいほど毎回行く場所で、食事をする場所も買い物をする場所も決まってきていました。
クルーというのはその土地の名物というのを、どこからともなくしっかり学んでいて、その土地土地でおいしい物、お買い得の物をよく心得ているものです。
例えば韓国系アメリカ人や、在日韓国人のクルーなど韓国の情報に詳しい人から、「これ、いいよ」と誰かが聞けば、そのフライトに一緒に乗務している大半のクルーがその情報を共有し、次のフライトで別のクルーに伝わり、更には別の国のベースのクルーまでいつのまにか知り渡り、もっといえば別航空会社のクルーまでが同じ情報を共有していくという、クルーというのはそれ自体でものすごいグローバルネットワークなのです。
テレビ、雑誌等から見聞きしたのではなく、生きた最新の現地情報を常に上手に仕入れてくるのです。それも、いつも実際にあちこち移動して足を運んでいるからこそできること。飛んだ先々にその土地特有の楽しみを(特に食べ物!)見つけるのも仕事のうちなのです。
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