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2010.8.7 SF大会トークライブレポその1

(トップ画像はサカタボックスのフリー素材を使わせて頂いております。内容には関係ありません。)
*下記は当時行った感想を自分のココログに挙げているものから抜粋と内容の補足をしたものです*

http://tokon10.net/

2010年8月7日(土曜日)15時~

夢枕獏(作家)
萩尾望都(少女マンガ家)
佐藤嗣麻子(映画監督)
司会・小谷真理(SF&ファンタジー評論家)

鼎談の詳細は下記↓
http://tokon10.net/programs/2726.html

複製原画展示もあり『マージナル』『X+Y』のカラー原画各1点と、『左ききのイザン』全編。

7日午後1時からは佐藤嗣麻子さんの映画上映がありその後がトーク。ステージには佐藤さんと、佐藤さんの夫である山崎貴さん(実写版「宇宙戦艦ヤマト」の映画監督)お二人と親交があるイラストレーター&漫画家の寺田克也さん。しばらくしてサイン会を終えて3名の方がまだ学生時代から親交が始まっていたという夢枕さんも混ざってのトークライブ。これがもうめちゃくちゃ面白かった。
佐藤さんたちの学生時代の作品である映画フィルムを夢枕さんが保存されており、それを上映する準備があったのかその間のつなぎで寺田さんがipadを使ってタッチパネルで描いたイラストを色々見せてくださったり、実演でイラストを描いたりなど。「ゲゲゲ面白いですねー」と言いつつ、細面でイケメン(佐藤さんに京極夏彦さん風と言われていた)な鬼太郎のイラストがどんどん出来上がったり。ipadのアプリでこんなこともできるんですよ~ipadの営業じゃないですよ~と言いながらささっと描いて色をつけていく様は面白かったです。

佐藤監督学生時代の話

佐藤さんが学生の時に作成されたという映画はアニメだったのだけど、素人の私から見ても既に映像センスの良さが分かるもので、(なるほど、プロになる人は若い時から違うなー)と感心しきり。
山崎さんの方も恐らくは今度公開される映画「ヤマト」の映像につながっていくような大きなスケールを感じさせるもので、当時はまだCGもない中での表現なのだけど、目指してるイメージの高さが分かるものでした。もちろん、制作費も人員も少ない中で手作りしてる映像なのでテクニックはともかく表現したいのはこういう方向、というのが分かるんですよね、やりたいことがあるからこそ表現者なわけで。制作費は夢枕さんが出してくれたという話だったのですが、こういう方達の才能をいち早く見抜かれるというのが凄いなあと思いつつ話を聞いてました。
親交がある人たちの対談というのは気心が知れてるのがよく分かるのでそれだけでとても楽しいのです。寺田さんと夢枕さんが海外旅行に一緒に行って、他の本用に貰ってあった真っ白の束見本(本になる前のレイアウト用に用意されたもので、本が出てしまえば要らないもの)を使って夢枕さんが文章を、それに寺田さんがイラストを描くというのをやった話とか。寺田さんが大友さんとF1を見にイタリアまで行ったのに仕事が終わらず、最後の1週間はホテルに缶詰になって仕事しながらレースをTVで見る羽目になった話しとか。盛りだくさんのエピソードに大受けしながら聞いておりました。旅行に行くとき仕事を終わらせていくということはしないという夢枕さんは、連載してる話は先はともかく書きながら考えるとおっしゃっていて(だからラストに持っていくのに長くなったりするとか)、それも凄いなあと思ったり。
ともかく才能のある方達の交流というのは普段の会話からして面白そう。普段からの親密さがよく分かる楽しい対談でした。

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