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Tristeza

ゆっくり寝ててもよかったものを、
何故か早朝に目が覚めてしまった。
しょうがないから、
キッチンでお湯を沸かす。
音楽でも聴こうと、
イヤホンを耳に入れて、
スマホのアプリをいじる。

目覚めたばかりの耳で聴く音楽は、
心の奥まですうっと浸み込むもの。
いい時間を過ごすために、
いい音楽に浸りたい。

Tristeza(Haroldo Lobo/Niltinho)
言わずと知れたサンバの名曲

コーヒーを挿れながら、
胸がいっぱいになる。
立ちのぼる薫り、
風に乗りコバルトブルーの空高く舞い上がるリズム。
「大丈夫だよ」と、背中をさすってくれるような温もりのある旋律。

またいつか合奏したいなあ。
氷を入れたコーヒーを飲みながら
窓の外に広がる蜜柑畑を眺め、
オケの中で楽器を弾いていた頃を懐かしむ。

結局、楽器を弾く行為は
関係のための手段なのだと
今更ながらに思う。
技術的にどうこうとか、
音楽的にどうだとか、
そんな事よりも
まず繋がりの欲求というのが、
音楽の根底にはあると信じたい。

(blogより http://presandteddy-1956.tea-nifty.com/amaokean/)

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