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赤いハンドタオル10/6

今日は週に2日の休日でした

冷蔵庫に貼ってある
今月のカレンダーの
水曜日と金曜日は休む日です
大きく一文字「休」と
書いてあります
なんだかお店の営業日カレンダー
のようになっています
でもこの「休」という
大きな一文字を見るだけで
ふと安心します

さて10月の2回目の休日、
おひさまの光で気持ちよく起きて…
と書きたいところですが
気分はなんと
どん底からのスタートでした
まさかの雨宮、
朝から号泣でした

過去の投稿にも書いたことがありますが、
わたしは悪夢をよく見ます
悪夢さんはなぜか目が覚める
ちょっと前にやってきて
わたしを惑わせます
「今見た悪夢は本当に夢だったのだろうか」
「わたしが忘れているだけで本当にあったことなんじゃないか」
そうやってわたしを不安にさせて
いじわるします

悪夢さんのいじわるに負けて
しくしく泣いていたわたしは
泣きながらもどこかで冷静に

「さてさてこんなわたしをどうやって回復させるか…」と考えました

そしてまず
涙を止めようと思いました

涙を止める方法を
ふたつ、思いつきました

薬の力を借りて眠るか
枯れるまで泣くか

薬の力を借りることへの抵抗感は
ちょっと昔に置いてきました
信頼しているお医者さんと
何度も試行錯誤しながら
自分にあったお薬を見つけました
だから今はわたしのお守りです

でも今朝のわたしは
枯れるまで涙を流すことを
選びました
気が済むまで泣いたら
きっと目も覚めてきて
落ち着くだろうと思いました

しばらく泣いていて
涙で服が濡れてきたので
ハンドタオルを取りに行きました

そのあたりは慣れています
こういう時の涙は長いです
ティッシュだとすぐ使えなくなるので、ちゃんと長い間涙を受け止めてくれる、ハンドタオルが良いのです

涙がとめどなく溢れ出ることなんか
もう慣れたものです
わたしは数時間だって泣きます
涙が止まらなくて
このまま一生止まらなかったら
どうしようと思ったこともあります
(今書きながら笑ってます…笑
あんなに辛かったのに…!)

泣きすぎて頭が痛くなるのだって
次の日別人のような目になっているのだって
慣れっこです
へっちゃらです
(自慢できるようなことではないですね…笑)

今朝、ハンドタオルを取りに行って
がさがさ引き出しをあさって
取り出したものは
赤色のハンドタオルでした

縁が白色で
あとは全部赤です
わたしは赤色が苦手です
でもなぜかそのハンドタオルは
長く使っています
たしか母の友人が母にあげたもので
母はハンドタオルなんか使わないので
わたしにくれたのだと思います
あまり覚えていないですが
多分そうです

そんな赤色のハンドタオルを持ち
ベッドにもどり
壁に背中をもたれさせて
泣きました

そのときふと
あるときを思い出しました

わたしにとって大事な日
忘れられないあの日
自分が生まれて初めて
両親に大事なことを
告白した日
わたしはその赤色のハンドタオルを
持っていました

入院中でした
病室で、電話で、
溢れ出る思いを伝えたのち
わたしは泣きました
ずっと泣きました
やっと伝えられたという喜びと
伝えてしまったという恐怖と
わたしはもう大人にならなくては
ならないという覚悟と
あと大半は名前のつけられない気持ちで泣きました

すると担当看護師さんが
わたしの部屋に来てくれました
わたしは自分に何が起きたか
嗚咽しながらごちゃごちゃの
日本語で話しました
するとその方は
泣いてくれました
「よくがんばったね。」と
泣いてくれました

しばらくわたしはその方と
一緒に泣きました
泣きながら、この日は
一生忘れられない日になると
確信していました

その日赤いハンドタオルは
わたしの目の下に当てられて
びっしょりになるまで
わたしの涙を受け止めてくれました


その日のことはもちろん
覚えていましたが
その日赤いハンドタオルを
使っていたことは忘れていました

今朝その赤いハンドタオルで
あの日のことを思い出した瞬間
溢れ出ていた涙が止まりました
本当にぱたりと止まりました
驚きました

そのハンドタオルの赤は
わたしを励ましてくれているように
感じました
そしてこころの風向きが
ふわっと変わりました

窓の外をみました
青空が広がっていました
時計をみました
6時すぎでした
カレンダーをみました
今日のところに
大きく「休」と書かれていました

ああそっか…
わたしは「今」を生きていて
今日は晴れで、朝の6時で
「休」の日なんだ

そんな実感を持てたとき
もう悪夢さんのいたずらは
どこかへ行き
わたしの涙も静かに引きました

喉が渇いていることに気づきました
体を温めるために
お気に入りのやかんで
白湯を入れました

窓を開けると
冷たい風が入ってきました
寒いので膝掛けを肩にかけて
白湯を飲みました

温かいものが喉から全身へと
流れ込んでいきました
少しずつ体が起きてきて
「ちゃんと」夢から覚めていきました

こうやってわたしは
気持ちの片づけを学んでいくのだと
今これを綴りながら思いました

今日という日は涙で始まりましたが
わたしは今日そんな自分をしっかり
休めることができて
大好きな本を読んで
(小川糸さんの『喋喋喃喃』ついに読了しました…!)
大好きなものを食べて
(ファミマのスフレプリンかぼちゃ味です!!)
好きなことだけをして
だらだら過ごし
ふとブログが書きたくなって
こうやって文章を書いていて…

これがわたしだな…と思います
なにがあっても最後はこうして
言葉を並べたくなります

赤いハンドタオルは
わたしの涙の相棒です
あのときの看護師さんは
わたしの憧れの大人のひとりです
あの日のわたしの涙は
わたしの人生を変えてくれました
よりよい方へと
より幸せになれる方へと


今日はとても長くなってしまいましたね…
さらっと書くつもりが
読み返すとどっしり書いていますね笑

ここまで読んでくれた辛抱強い方がいらっしゃいましたら
ありがとうございます
お疲れでしたら深呼吸してください…

わたしはこれから
近所の神社までお散歩です
最近の夕方は気持ち良い秋風が
吹きますね

それでは
おやすみなさい

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