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映画『花腐し(はなくたし)』@横浜シネマ ジャック&ベティ

黄金町にある 久し振りの『横浜シネマ ジャック&ベティ』にて

綾野剛さん(映画監督:挧谷)と、
柄本佑さん(脚本家志望:伊関)出演の
『花腐し』を観てきました。
二人共、愁いと趣のある魅力的な男性でした。


『ゲスの極み乙女』のドラマー
『ほな·いこか』さんが、
女優業の『さとうほなみ』で、
二人の恋人:桐岡 祥子 を演じています。

[ パンフレットより ]


R18+なので、裸体もセックスシーンも多いのですが、厭らしい感じは全く無く、とても自然体に感じました。

原作は、2000年発表の、第123回芥川賞受賞作『花腐し/ 松浦寿輝』

荒井晴彦 監督は、原作には無い”ピンク映画へのレクイエム“を脚本に取り入れ、
2000年の過去をカラー、2012年の現在をモノクロームで描いています。
通常は逆で表現しますが、若い頃の祥子と伊関の同棲時代が輝いているカラーで、
別の男性と心中した祥子の通夜に向かう挧谷の現在が、重く暗いモノクロームなのが、
観ていてとても実感出来ました。

大家役のマキタスポーツがギターを弾きながら歌う
『君は天然色/ 歌·曲:大滝詠一、詞:松本隆』〜1981年アルバム“A LONG VACATION”収録

「思い出はモノクローム  色をつけてくれ」

の歌詞からの意図との事。

別々の時代に祥子と恋人だった二人、
伊関と挧谷が
偶然出逢い、
酒を酌み交わし
煙草を吸いながら、
交互に過去の出来事を語る内に、
次第に 同じ女性を愛していた事に気付く。

最後の祥子の姿は、
挧谷の夢なのか、幻想なのか
突然 姿を消した伊関は、挧谷の分身なのか

全ては闇の中…





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