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息子と東京ふたり旅1「変わらない男と」

■5歳の息子と東京へ

先々週、急に思い立ち「来週末、息子とふたりで東京に行こうかなあ」とつぶやく。妻は多忙かつ出不精のため、「ぜひ行ってきて!」と、前向きな反応。息子もママがいかないことに抵抗なさげ。
じゃあ、思い立ったが吉日、ホテルの予約やスケジュールを組んでみたりする。ワクワク…。体調を崩さないように気をつけて、台風が来ませんようにと祈りながら、日々を送り、ついに先日、東京に行ってきた。

これは、そのまとめである。

■新宿駅で旧友と合流

新宿駅で、東京在住のF氏と待ち合わせ。
Fは高校の1つ後輩であり大学の後輩でもある。高校の部活(吹奏楽部)では、その変質的特性を遺憾無く発揮し、上京後も町田駅付近を中心にこじんまりとふざけた学生生活を送っていた。彼は、友人の少ない僕の遊び相手であり、遊び道具であり、当時は毎日のように遊んでいたが、東京を離れて以降は疎遠になっていた。
そんな彼に会うのもこの旅の目的のひとつである。

久々に会ったFは相変わらず、であった。
相変わらず、本気か嘘かわからないことを平然と言ったり、路上で歌う人に無断でハモったりしていた。仕事としては、イベント関係の仕事で脱出ゲームをつくったりしているのだが、もうそれ自体が高校時代の延長線上で笑える。平和堂(地元スーパー)の商品でしりとりショッピングしていたときと、いい意味で進歩がない。(ちなみにしりとりショッピングの結末は、私が血迷って買った「ごましお」を完食できずに敗北した。)
息子がびじゅチューン!にハマっていることを伝え、予習をするように伝えたところ、やはり一夜漬けで全曲(100曲以上ある!)を予習してきた。遊ぶことには真剣な点で、僕たちは絆(のようなもの)を築いてきたのだ。
もうそれだけなのだ。

■5歳児と変質者の化学反応

上野公園の地獄の門にて
Fが「買いたーい!買いたーい!」と歌い始めて
僕の息子が「歯車生活の中で」と返した。
(参照 「ランチは地獄の門の奥に」fromびじゅチューン!)
そのときのFの顔はその日1番の笑顔であった。

フリとノリは、信頼関係である。
こう言ったらこう返してくれる、という信頼関係の上で、悪ふざけをすることができる。サッカーのパスみたいなものかもしれない。このパスは通るけど、このパスは通らない。ぎりぎりのパスが通ったとき、ほんのちいさな快感がある。

なんとなくぎこちなかった彼ら2人(5歳児と変質者)の間に、信頼関係(的なもの)が芽生えた瞬間であった。

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