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明らかになった真実

1948年12月23日午前中0時1分、東条英機他のA級戦犯が処刑された。そしてその朝、釈放された戦犯がいたことをご存知だろうか。後に総理大臣になる、官僚として終戦を迎えた岸信介その他3人
と言われている。
いずれも今は亡く、名前を聞いて「あっ!」と思う方はもう高齢の域に達していると思いますが、戦後日本の復興から高度成長期にかけて、裏に表に名を馳せた輩である。

昨年暮れに、ある大物外交官がこの世を去った。1970年代からつい最近まで国際社会に多大な影響力を持っていたヘンリー キッシンジャーである。チャイナ関係その他、アメリカのお歴代の政権の政策に深く関わったストラテジストである。

この人の人生が、どれだけ多くの国際社会の裏に関わっているかは、計り知れないだろう。そしてこの人の死が、どれだけ多くの隠されていた事実を明らかにするかもまた、計り知れないだろう。

案の定数日前のネット番組で、ワシントンDC在住の国際政治アナリストの伊藤貫氏が、1971年から72年にかけて、当時のニクソン大統領と国務長官のキッシンジャーが、佐藤栄作首相に、「日本は核兵器を保有するべき」旨を打診していたという事実を明らかにした。そして、佐藤首相はその話をのらりくらりとやり過ごし、任期を終えた。

この話を聞いて私が強く感じたのは、高度成長期において、すでにこの国の中枢は、自主独立の気概を持っていなかったという愕然と、現在この國が抱えている問題が、50年以上前に種を撒かれていたという現実の受け入れ難さであった。

佐藤栄作は岸信介の弟である。

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