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普通のおじさんが好きだ

わたしが30代の頃派遣で仕事をしてた時に
50代くらいのおじさんたちをおじいさんのようだと
思っていた。
そこの職場のおじいさんたちは全く持って
働かない人達ばっかりで、電話が鳴るとなぜか
離席をするという習性があった。
そして、個室があるおじいさんたちは
書をしたためたり、ハンコを彫ったり
般若心経を書いたりしていた。



そしてその成果を飲み会の席で発表するということをしており
まったくどのツラ下げて発表するんだ・・恥を知れ。
などと思っていた。
派遣の女性らは本当に働かないおじさんたちに嫌気がさしていて
火事とか地震が起きたら、おじさんを見殺しにしてでも
このビルから逃げてやるんだってよく話していた(笑

そしてそこからゆうに15年位時を経て
わたしは派遣の現場に戻った。
戻ったら周りは一生懸命働くおじさんばっかりで
そしてわたしもすっかりおばさんになったもんだと
思った。

私の隣にいるおじさんはお昼になると家から持ってきた
お弁当を大切にモグモグ食べている。
久しぶりに愛妻弁当ってのを見た。

あー良いなぁって思った。
おじさん幸せそうだと。

そして、そのおじさんがふっと
「こうやってみると男性陣はみんな頭が白いなぁ。後ろから見たら
わかんないねー」といって
自分の髪に手を当てていた。

あーなんかほっこりする。

そして、私がたった10分くらい残業をしていると
「あ、もう時間が過ぎているよ。僕が代わりにやっておくから
もう帰って良いよ」って言ってくれた。
おじさんはせっかちな偉いおじさんにいっぱい仕事を振られて
アタフタしてる人を見ると
「かわいそうになぁ。」といっては
率先してお手伝いをしている。
なんか、さり気なく手伝っていたりする。

あーーわたしはおじさん大好きだ。ずっと女性ばかりの
職場にいたしその前は小さな7人くらいしかいない
社長がえばってばっかりの会社にいたので
大勢の中での仕事は本当に久しぶりだ。

そうか、私は普通のおじさんが好きなんだなぁって思った。
ちなみに若い男性社員は横文字ばっかり会話に使う。
たまにわからないので
「オルタナティブ」って言葉をググったりした。

ふむやはり若造にはおじさんたちの
わびさびはわかるまい・・

そして、わたしはなぜか
明日職場のお昼に持参するであろう
サンドイッチを作った。
おじさんの愛妻弁当にはかなう筈はないのだけど
なぜか冷蔵庫にナスが沢山入っていたので
ナスのサンドイッチを作って見た。
チーズとベーコンとオリーブオイルで焼いた
ナスがはさんである。
とっても楽しみだ。

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