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詩人美容師としての自己紹介③

こんにちは、雨とランプの詩人美容師の大塚です。

自己紹介ブログ、今回がラストです。

前回と前々回は下からどうぞ!


●詩歌

美容の専門学校に行く前、大学一年でサークル活動をどこにするか、と選んでいたとき、知人が短歌のサークルを見学すると言ったのがきっかけです。短歌は57577の31文字で表現する文学で、もともと高校生の時に小説を書いていたので、知識として短歌は読んだことはありましたが、短歌を作ったこと(詠んだこと)はありませんでした。
サークル活動では自分たちが作った短歌を持ち寄ってそれらを批評しあう「歌会」という活動が主な活動で、短歌を作ったことのない私は、手探りのままサークルに参加しました。
歌会では短歌という作品に真剣に取り組む人たちが「この表現が面白い」「ここはリズムが悪い」など、さまざまな意見が出されていきました。
歌会に参加してみて、自分や他の参加者の作品がリアルタイムで批評され、意見交換していく場が面白く、それが短歌を始めたきっかけとなりました。
同時に、さまざまな短歌や詩のイベントに足を運んでいました。
その中で詩人の三角みづ紀さんの詩の朗読イベントに行った時、声から溢れ出る詩の情景や感情に感銘を受けて、自分も詩を詠んでみたいと思い、久石ソナというペンネームで詩を詠み始めました。

●これまでどんな活動をしてきたか

2010年早稲田大学の短歌会に入会、短歌を詠み始めました。同年、久石ソナのペンネームで詩を書き始めました。
2012年北海道大学の短歌会を歌人の山田航さんと創設、北海道を拠点に朗読会や合同誌の活動を行なっていました。
2015年第一詩集『航海する雪』を発表し、
2016年第一詩集『航海する雪』で第50回北海道新聞文学賞詩部門本賞を受賞させていただきました。
2018年に短歌研究新人賞最終選考に残り、現在も詩と短歌を詠み続けています。同人誌に『ねこま』や『ネヲ』があります。
2019年「ユリイカ」6月号に詩「雨とランプ」を発表しました。

●詩歌の魅力

言葉を通じてその人の内面や考え、感情などがダイレクトに伝わってくるのが詩、短歌の魅力だと思います。
また、そういった考えや感情を他の人に伝えたり、共有できることにも惹かれる理由があると思います。
詩や短歌は生活の場面においてあらゆるところに作品になりうるヒントが落ちています。それを掬い取って自分なりに作り上げた時、あらたな言葉の響きあいが生まれます。
例えば、二年以上伸ばしていた髪をバッサリ切る時、その人がこの二年間で経験してきた嬉しかったことや辛かったこと、それは他の人にとってみれば他愛のないことかもしれない出来事を、一つ一つ共に経験してきた髪を、今ハサミを通してお別れする。その時、落ちていく髪がスローモーションのように、まるで雪のような落ち方で床に広がり、髪は見上げて何を思うのか。そんな情景を詩にすることが面白さなのだと感じます。

詩人美容師として、「Men’s PREPPY」2019年3月号に紹介されました。

●どうして美容師になろうと思ったか?

大学で就職活動の時期に差し掛かり、どんな仕事をしたいか、と考えたときに両親の姿が強く思い浮かび、思い切って大学を中退し美容専門学校に通い始めました。
正直、それまでは美容に関してそこまで関心がなかったのですが(笑)、まわりや美容のことを勉強していけばしていくほど、その奥深さが楽しいと感じます。

美容の仕事をして実感しているのは、お客様が喜んで帰ってもらうことへのありがたさです。
ありがとう、と言われてまた美容室に来てくれる。そして、自分もまわりの人たちも成長し年齢を重ねていく。人生に手を差し伸べられる職業だと感じます。

それは演奏を聴いてくださることや、詩、短歌を読んでくれださる人がいて、それで喜んでもらえるありがたさに通じるものを感じます。

●この先のこと

美容師として仕事をしていて気づいたのは私自身、美容室が苦手だということです。美容室の雰囲気や美容師の立ち振る舞いが苦手で、この苦手意識は私にとって雨とランプを作るきっかけをくれました。
美容室が苦手な美容師が、美容室が苦手と思ってくれる方々の美容室をつくってもいいのでは?と思いました。

また、内面も綺麗にする、アートや詩歌や小説と言った物語に出会える場を、作れたら、と思いました。

詩や短歌を書く美容師は、日本でそうそういないと思います。その個性を活かし、喫茶店で雨宿りしてホッと息つくような空間をつくれるように邁進して参ります。

長々と最後まで読んでくださりありがとうございました。
これからも雨とランプと詩人美容師、大塚卓人をよろしくお願い致します。


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