ぐらしあすの「精神障害者の作業工賃」

今から4・5年くらい前の話であるが、ぐらしあすが知る、精神障害者のための数ある中の2・3か所の作業所(就労継続支援B型事業所)では、主として一般や障害者枠での就労が困難な障害者が作業を行いに通所する。作業内容は、事業所ごとにことなるが、例えばタオル折り、100均商品の袋詰めなど。なぜに事業所に集まるかというと「将来働けるようになりたいから、少しでも自分で稼ぎたいから、なかまとつながりたいから、生活習慣を一定にたもちたいからなどなど」。おおむね作業の間なんどか休憩をはさみ、平均して4時間ぐらいの作業をする。黙々と作業をする人、おしゃべりしながらする人などさまざま。作業はいわゆる下請けや、下請けのもうひとつ下請けの簡易なものが多い。そうしたなかまが一生懸命作業をして、ひと月の工賃はおおむね約8,000円から10,000円くらい。時給換算すると1時間当たり100円前後。ただし、その他の事業所では時給200円とか300円とかになるところもある(若干作業内容が高度になる)。例えば、生活保護を受けながら事業所で10,000を自力で稼いだとすると、そういった金額だと保護額には影響しない(自治体間格差あり)。ただ、かりに頑張って30,000円を稼いだとしたら、それは労働の対価である就労とみなされ、保護額が若干減る(これも自治体間格差あり)。とうことは、一生懸命頑張っても、保護額満額プラスまるまるの収入にはならないのである。これは制度がそうだから仕方がないといえば仕方がないけれど、それでは、もっと頑張って稼ごうというモチベーションを削いでしまうことになる。というのも、障害基礎年金を受給している人もいる。障害基礎年金と作業所や簡易なアルバイト等で収入があれば、それは個人の頑張りで収入はまるまるオンになる。これは労働のモチベーションが高まりますね。何を一番言いたいかというと、作業所で作業をしても最低賃金にもはるかに満たないのである。最低賃金が保障されるのは(就労継続支援A型事業所)という事業所になるが、一般的にはB型に通所する人が多い。作業工賃がそういった金額であることは現実。ならば、失礼な言い方だが、事業所の職員が旧態依然ではなく、時代に合わせてネット販売(実際に行っている事業所もある)とか、何か付加価値のある作業であるとか、座して待つのではなく打って出るというような工賃アップのための工夫や開拓が必要であると思う。このことは上述の生活保護額満額が支給されなくなるということと矛盾することではあるが、やればやっただけの賃金が入ってくるならば、生活保護の支給停止もあり。それでやってみたけれど、やっぱりうまくいかなかったとなれば、また生活保護を受給するの方法もある。生活保護はセイフティーネットだから。事業所は作業能力の個々人の差はあるけれど、それぞれに見合った役割分担があるのがベターだと思う。障害者にとって大切なことは、労働に対する賃金もあるけれど、これは私の役割という「役割」を持つということが、やりがいや自己肯定感につながり、ひいては「自信」につながっていくのであろうと思う。障害者手帳をもつぐらしあすはそう思う。

ディプレッションまっさかり。ぐらしあすの「こころの声」を中心に、自分が体験したことや、時折感じる何のエビデンスもない、主観の記事も徒然に書いていきたいとおもいます。よろしくおねがいします。