ぐらしあすの「赤面恐怖と森田療法」①

赤面恐怖が始まって約15年ほど苦しみ続けた頃、この症状から本当に逃れたくて、心理学関係の書籍を読みまくったが、どれもしっくりこず、悶々としていた矢先に「森田療法」を知った。さっそく書籍を購入しそれこそバイブルのように10数冊をいっきに読んだ。もうこうれしかないと思い上司に相談し休職して、「入院森田療法」を行っている精神科病院に飛行機でひとっとびして受診した。が、入院するには3か月待ちとのこと。ガックリきてまた戻り、ひたすら3か月を待ち続けた。森田療法は神経症治療のための、日本の古典的行動療法である。やっと入院して最初に行うのが「絶対臥褥」であり、これは、1人部屋にて食事、洗面、トイレ以外は1週間横になり続けるというもので、目的は「生の欲望」を高めていくということ。最初の2日間くらいは、恐怖から身を離してとてもとても楽だった。しかし、人間横になり続けるのは容易ではない。3日目くらいから退屈極まりなくなっていった。なんせすることがない。4・5日目くらいになってくると、時間が経つのがものすごく遅く感じ始め、時計を何度も見ては、実際に時が流れるスピードよりももっとおそいような感覚に落胆したものだ。短い睡眠を繰り返すので、長時間眠ることもできない。もう今は朝なのか夕方なのかも、カーテンを閉め切った病室では一瞬わからない。ぐらしあすは気を紛らわせるために「英単語しりとり」を何度やったことか。book→kitchen→note というふうに知っている限りの英単語でずっと繰り返すのである。なんせ退屈で退屈で。そんなこんなで長い長い1週間が終わった時の解放感は言葉であらわすことのできないものだった。そのが入院森田療法の第一関門。ここで耐えられず退院するものも多い。この後本格的に森田療法が始まっていった。

ディプレッションまっさかり。ぐらしあすの「こころの声」を中心に、自分が体験したことや、時折感じる何のエビデンスもない、主観の記事も徒然に書いていきたいとおもいます。よろしくおねがいします。