ぐらしあすの「精神科病棟での麻雀」
ある精神科病院に入院していた時、夕食後の1・2時間麻雀をするのが恒例になっていた。
ぐらしあすも下手の横好きだが、好きな人は好きなんだなあ。
一人ひとり打ち方がユニーク。
ルールは喰いタンなし、後付けなし。
初心者大歓迎。経験者が丁寧に教えてくれる。
まずは、シーパイし、自分の山を積むときに、ガッシャんとなり、うまく積めない人がいる。気長に待つ。親が第1打して始まるも、だいたい自分の手作りばかり見て、周りの捨て牌をほとんど見ない人がいる。
初心者で一番多い手は、七対子。2個づつセットにしたら役になるから。
時々役が出来てないのについつい「ロン」と言ってしまう人もいる。
今まで周りの捨て牌を見ていなかった人が、急に周りの捨て牌に気を配るようになったら、テンパイ。
また、リーチと言わずに、気が付けば捨て牌が横を向いていることもある。
自分の13牌を隙間なく並べるのではなく、2牌だけ離して置く人もいる。
両面待ちだと思うが、いったい何で待っているのか全く読めない。
おのおのが自分のセオリーで打つので、本当に読めない。
ぐらしあすも含めて、みんな振り込んだり、最後まけたらとても悔しがる。
病棟では当然賭けマージャンは禁止されている。
しかし、あるものを賭ける。それがまた面白い。
トップ、2位、3位、4位が決まり、卓上に2位の人が手の甲を上にしておく、3位の人は2位の人の手の上に自分の手を置く、そして4位の人は、一番上に手を置く。トップの人が、手のひらでパシッとたたくのだが、各々のフェイントの仕方と、そのフェイントに対して、手を引っ込めるタイミングも面白い。結局トップの人が、手でパシッとして、誰かの手の甲をたたく。
これが、ぐらしあすも含めて、ええおっさんたちがする娯楽で、パシッとたたいて、皆で大笑いして終了。
もう一つの賭けは、たばこ1本。これは内緒でこそっと受け渡しする。
でも、ほとんど健康マージャンである。
その病院では、麻雀と将棋が人気だった。
ほとんど毎日行われる、夕食後の麻雀は楽しかった。
ディプレッションまっさかり。ぐらしあすの「こころの声」を中心に、自分が体験したことや、時折感じる何のエビデンスもない、主観の記事も徒然に書いていきたいとおもいます。よろしくおねがいします。