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子どものリクエスト

ついさっきドラッグストアで見かけた親子連れ。
お母さんとベビーカーに乗った1歳未満(推定)の赤ちゃんと2,3才(推定)の幼児の3人。

最初はもう1人いるのかと思った。お母さんがひっきりなしに誰かに話しかけてるから。
それも洗剤の銘柄をどれにするか、トイレットペーパーはシングルかダブルか、といった細々とした相談を。
声が大きいのでつい見てしまったのだが、お母さんが話しかけているのは幼児だった。
子どもは返事していないが話しかけられるのは嬉しいのかのかニコニコしてたし、お母さんも何だか楽しそうだった。

しばらくして「好きなもの買ってあげるから選んで」というさっきのお母さんの声がした。お菓子かな?と思っていたら虫除けや虫刺され薬のコーナーの前からだった。
好きなもの?と見ると、子どもの好きそうなキャラクターの描かれた商品が並んでいる。
なるほど、これなら塗るのを嫌がらなさそうだし自分で選んだお気に入りなら尚更だ。
キャラもの商品ってこういう効果があるのか。子どもがいないのでわからなかった。

「アンパンマンにする!」と子どもが商品を手に取った。
アンパンマン人気は絶大、と思っていると
「えー、900円もするじゃん。高いからやめよ。」とお母さんは商品を取り上げて棚に戻し、その場を去ってしまった。しょんぼりとついていく子ども。

私も子どもの時、これは高いからダメ、あれはマンガが描いてあるもからダメ、などと言われたなぁ、などと昼下がりのドラッグストアで己の思い出したくもない記憶を刺激されてしまった。

アンパンマンじゃなくてもいいから、あの子がこの夏虫除けを買ってもらって、蚊に刺されませんように。

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