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附属校と公立校、どっちが良いの?

正解は、「お子さんによる」です。

・・・当たり前すぎてすみません。

学習塾の講師で見てきた経験も含めて、本当に向き不向きがあります。附属校が合わず途中で転校した同級生もいますし、公立でうまくいかない子が私立を受験して途端に生きやすくなったパターンも多いです。

社会人の会社選びと同じくらい合う合わないがあるので、転校(転職)を視野に入れるのも大事だと学びました。

私は国立の附属小学校、付属中学校、専門高校、私立大学、国立大学院と進学し、教育実習も母校と大学の小学部で行ったため公立学校には先生になってから初めて携わるようになりました。

そこでカルチャーショックな出来事がたくさんあり

今まで当たり前だった「当たり前」「普通」がそうでないことを実感しました。

姉も高校まで(私とは異なる)附属校で大学から私立に進学したので、我が家の「当たり前」が強固になっていたようです。

将来子供ができたらどっちの学校に入れたい?という質問を友人から投げられ、改めて附属校のメリット(魅力)を考えました。

公立に通っていた母からも話を聞き「これって附属校ならではだったんだな~」というおすすめポイントを、小学校に絞って紹介します。

もしお子さんの受験に迷っている方がいらっしゃれば参考にして頂けますと幸いです。

ちなみに、私がもし子供を持ったとしたら附属校を受験させたいと考えています。

その理由が以下です。

附属小学校進学の魅力ポイント

1、勉強が楽しい

言い換えると、知的好奇心が満たされます。

教科学習では教科書はあまり使わず、オリジナル教材がメインの先生が多いです。

ほとんどの教科が「正解を教わる」のでなく、「自分たちで考える」内容が多い仕組みで

導き出た答えがクラスごとに異なることもありました。(別のクラスの友達に聞くのも楽しかった)

多くの子が学習塾に通っている前提もあったからかもしれません。

「自主性」を育み、「疑問を持つ力」「検証する力」を養える仕組みでした。

とにかく分かり切っている内容を聴いているだけの退屈な時間を過ごすことは殆どありませんでした。

教科以外にも学習はあります。

「知的探求」「マイプラン」という授業では、自分の好きなものを自由研究していました。

制限はなく、自分の好きなものを勉学として認められて思いっきり深めることのできる時間は楽しかったです。

発表も含めてすべて一人で行うので、自分で考えることに自信が持てる経験だったと思います。

(発表は苦手な子もいましたが1年生の時から上級生を見て「そういうものだ」と思いこんでいたので

「嫌だ」と反発する感情を抱く人はいなかったと思います)

また、自宅学習をして「自学ノート」を提出すると先生に見てもらえます。

私の場合は、中学年の頃は詩をたくさん書いて毎朝提出していました。

そんなオリジナリティあふれる学習内容でも、きちんと国語の学習として認めてもらえました!

月の満ち欠けを調べた時は、「ネットに書いてある事をまとめただけでは勉強として浅いので、今回知った内容からどんな気づきがあったのか学びまで書けると良いです。」と書かれていて、追記して翌日出したら花まるをもらえました。

先生によってはちょっとした交換ノートのようで楽しかったです。

それから高学年になると源氏物語にハマり源氏物語の相関図なんかを描いたりと・・・、とにかく私の自由度は高かったです。

この時の学習は私にとって単なる趣味でしたが、中学や高校の勉強で理解が深まりとても役立ちました。

そしてこういった内容も勉学として認められるということを知っていたからこそ

私は小学生の頃から「芸術系の学校に進学したい」という気持ちを持てていました。

2、学習習慣が身につく

つまり勉強することを苦と感じにくいです。

附属小を受験するような家庭の子は未就学児の頃からある程度のおべんきょうをして育ってきたから。という理由もあると思いますが

やはり周りや上級生たちが当たり前のように勉強しているので「そういうものだ」と思っていました。

通信学習教材をサボって溜めることももちろんありましたが(

ただ、サボったらサボったで「私今サボってるな~」という意識がちゃんとありました。

これは勉強するのが当たり前モードに育っていたからだと思います。

※ちなみに我が家は親から「勉強しなさい」と言われたことは一度もありません。

同じような理由で、「宿題はしてくるもの」が当たり前だったので

学習塾で平気で宿題をしてこない人がいてとても驚いたのを覚えています。

とにかく学習習慣に関してはある程度の水準を習慣づけられるのではと改めて思いました。

これは受験を意識して初めて勉強に本腰を入れる子供たちよりは、ストレスなく受験勉強が始められたのではないかと思います。

3、体験学習が多い

学校の勉強って、学習塾でやる教科学習だけじゃないんですよね~~~~と改めて思います。

独特な伝統行事が多かったので、1年中何かしら次の行事の準備をしていて楽しかったです。

移動教室での訪問学習でもいくつか選択肢があって自分の学びたい内容を選べて、違うグループの発表が楽しみでした。

それも事前学習、事後学習それぞれにしっかり時間をとります。

体験学習は特に人それぞれ感じ方や反応が変わるので、この人はこれが得意なんだ、こういうのが好きなんだ・・・なんてことに気づける時間でした。もちろん、自分自身を知ることもできました。個の違いを実感しやすい時間になったと思います。

また、教科だけでなくこういった形の学習もあると、身体を使ったり対人スキルが必要だったりする場面も多くでてきます。

必ず何かしらの形で「これが得意な子」になれます。自分に自信の持てる瞬間がどこかで必ずやってきます。

とにかくリベラルに学べて人間力を養えました。

4.「自分」を持てる

一見型にはまったお堅いイメージを持たれやすいですが、

学習を通して本当に様々な面をみることができるので、むしろ個を意識することができます。

自分の考えを書く授業内容や発表する時間、作文学習が多いので、

自分の考えを持つこと、それをアウトプットすることが難しくないです。

幼い頃からそういった場数が踏めたのは貴重だったと思います。

5、伝統を重んじる

上記に書いた通り独特な伝統行事が多いです。

学年固定の行事なんかは「いつか私たちもあれをやるんだ・・・」と楽しみでした。

(私の学校は6年生が全てオリジナルのオペレッタを上演する など)

縦割り班での行動も多く、兄弟のいない子供でも「自分の年齢の役割」を意識する時間が多かったと思います。

縦割り班は掃除の時間や行事でのグループだったりと、とにかく一緒にいる時間が多かったです。

ただし、卒業課題はかなりしんどかったです・・・。(卒論への耐性をつけられていたかもしれない)

今思い返してみても、6年生はしっかりしている子が多かったです。

また、私の学校は合唱が少し有名でした。(すごくきれいです・・・)

文武両道に力を注いでいたので、子供たちも体育・図工・音楽といった遊びがちな教科でも一生懸命真面目に取り組めていました。

昔は家庭や地域の場でも伝統行事に取り組むことが多かったと思いますが今やそんな余裕も繋がりもなく、学校現場でしかしっかりと体験できないので伝統文化を重んじる心を育むにはとても貴重な機会だと思います。

6、規律性が養われる

制服があり、校則もしっかりありました。

一目見ただけで「この学校の生徒なんだ」ということは明らかなので

ある程度のオンオフの切り替えを意識していたと思います。(特に登下校)

小さな行事で外に出ることがあったり、授業中実験などで外に出る時間が多かったのも、

子供たちにある程度この力が養われていたからだと思います。

以上!

今思いつくのはこんなところです。

また思いついたら追記するかもしれません!

具体的に、特に「あれってすごいことだったんだなぁ」と感じることNo1は

必ず質問が出ること です。

工場見学など、最後に質問する時間があると思うのですが、必ず誰かしら質問をしていました。

毎回同じ人が~というほどでもなく、ある程度まんべんなくみんな質問ができていました。

事前学習のおかげもありますが、人の話を集中して聴く力が身についていたことと

疑問を持つ学習習慣のおかげだったのではないかと思います。

校則が厳しくて窮屈に感じたことや、遠くから通いに来るので、地元に友達がいないこと(私は最寄駅が同じ同級生は2人いましたが、全くいない人もいました)、先生も保護者も準備が大変そう、校庭開放がないので学校以外でクラスメイトと遊ぶ機会が基本的にない(習い事もあったのでどうせ遊ぶ余裕はなかったかもしれませんが)

といったデメリットも思い浮かびます・・・

けれど!

私は附属の小学校で楽しかったです!

そして、姉の通った附属小も楽しそうでした!

それぞれお互いの学校には抽選で外れてしまっていましたが、

私は姉の学校より自分の学校が合っていたように感じますし、

姉も私が通っていた学校より姉の通っていた学校で合っていたと思います。

何だかんだ自分に合っている所に行けるよう神様が調節してくれているのかななんて思っています。

ただ、学校の方針は合っているのに、たまたま同級生になった人たちと相性が悪い…なんてこともあると思うので

お子さんの特性が附属校に合っているからといって、附属校に行けば必ず楽しめるとは限りません。

(私は中学生時代は楽しくなかったです)

もし私の書いたポイントえを読んで、学校楽しそうだな~と思っていただけましたら

地域やご家庭の学習で参考にできることもあると思うので、そんな形で役立てて頂けたらと思います!

それでは!

ただ楽しかった振り返りになりましたが

何か参考になりましたら幸いです。

とっても喜びます😭 研究書籍に使います!!!