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今日ときめいた言葉142ー「2040年に博士号取得者を3倍にする⁈」

(2024年4月24日付朝日新聞から)

その理由が、「主要国の中で日本のみ減少傾向が続いているから」だそうだ。
なあんだ、単なる見栄や外聞からなのか?いかにも日本の文科省が考えそうなことだ。

数を増やすことが目的?本末転倒では?博士号取得者の数は、整った研究環境で興味のある研究が安心してできることが保証されて、その結果として、増えるのではないのかしら。

「今までさんざん研究者をないがしろにしておいて」と、私には思えてしまう。いつ雇い止めになるかわからない状態で、安心して研究に打ち込めるだろうか。早急に結果を求められる環境で本当に自分がやりたい研究ができるだろうか。

以下は、日本の大学に見切りをつけて中国に研究の場を求めた日本人科学者の話。

10年の有期雇用で雇い止めになった研究者の話。すごく悲しい話です。

人類学者の磯野真穂氏は次のように言っている。

「研究とは元来、面白くワクワクするものだと思います。それは狙って生み出せるものではなく、その過程には、寄り道を許す、組織や研究者自身の余裕が必要です。でも、近視眼的な成果や実用性を求められると、寄り道は『無駄』と評価されてしまう。結果、ウケのよい研究テーマを選んで論文を書いたり、美しい報告書を短期間で作って体裁だけを整えたりして実績にしてしまう。やっている当人も『こんなことのために研究者になったんじゃない』と疲弊しているのではないでしょうか。」

また国立天文台の本間希樹氏は以下のように言っている。

「世の中を豊かにしている科学技術のほとんどは、偶然というか、自然界の真理を探究する中で生まれたものです。基礎科学は利益も生まないし、すぐには経済効果を出さないかもしれない。けれども、長期的な投資が必要だということを皆さんに知っていただく努力をしたい」

だから文科省が博士の数を増やしたところで、日本の大学の凋落は止まらないと思う。日本の大学相当危ないと思うけど。そもそも「16年後に数を3倍にする」という発想からして短絡的だ。

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