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カテゴライズすること

先日、海外帰りの若手デザイナーと知り合い、お茶をしてきました。
思っていた以上に盛り上がったのですが、その中で一つシェアしたいと思います。

彼の口癖は「〇〇の人は〜」というカテゴライズ。
確かに話を進めていく上で分かりやすいし、使う人も多いかもしれない。
彼の場合は若さゆえの経験不足・ボキャブラリー不足に由来するのだが、少し深掘りたい。

デザイナーはブリッチャー(橋渡し役)としてクライアントと対象をつなげる役割を持つ、
マーケティング上、対象をカテゴライズすることは必須だし、分類せずに話すことは不可能だ。
何が大切になってくるかというと、「細かさ」だ。
国、地域、性別、職業、そんな大きな単位で分類して、本当に「人」や「企業」を見れているんだろうか。もちろん違う。

物事を細かく分析できる人は、やはりそれだけ細かく物事を見て理解しようとしているんじゃないかと思う。
デザイナーはクライアントの問題解決をするのが仕事だ、
カフェはどこまでいってもカフェだ、なんて狭い視野で杓子定規的に物事を見ていては
相手の問題なんて理解できないし、本当に解決するべき問題も見つけられない。むしろ何も見ていないといっても同じだ。
そんな荒っぽいカテゴライズが通用するような時代でもないし、暴力的だし差別的だ。
むしろクリエイティブってその対極にあると思っている。

彼が今現在で残念な点は、世界を見て経験を積んできたのに、
カテゴライズの仕方が荒っぽいので、逆に狭い世界で生きてきたように聞こえてしまう点だ。
きちんと振り返る時間を持てば、きっといろんな話ができて、経験が活かせるんだろうなと思っている。羨ましい。


僕自身、デザイナーになりたての時は社会をかけらも知らないから、
勝手な思い込みが先行していた時期はあったし、デザイナーになろうなんて人種は大概はねっかえりだ。
僕も指摘されてきたし、こうして指摘している。
僕の話を素直に聞き入れて、その場から考え方を改めようとしている姿は若者らしくて「すごく勉強になります!」なんて言ってくれているけど、その素直さや行動力は僕も見習いたい。マジで。

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