見出し画像

トビタテ書類審査突破のコツ!高校生コース8期生が教えます。

トビタテ留学JAPAN高校生コース8期に採用されました!
2023年8月から3か月間デンマークに子どもの精神的幸福度と教育の関係について調べに行きます。
そこで、記憶があるうちにトビタテの審査方法や採用されやすいコツをnoteに記録しておこうと思います。

トビタテの審査について

トビタテ留学JAPANは給付型の奨学金がもらえたり、事前・事後研修が充実していたりと留学する人にとって魅力的な制度ですが、1次と2次の審査を突破しなければトビタテ生になることはできません。

700人の定員に自分は入れるのかな……
書類審査って何を聞かれるの?
どう答えれば受かるんだろう?
そう思って不安になる人も多いと思います。

ましてや応募するコースによっては4倍を超える高倍率になることも……
どうせなら、コツをつかんで自分の精いっぱいの力が出せるようにしたいですよね。

でも大丈夫!
不器用でもいいから自分の思いをぶつければ、トビタテの審査官の方はそれをくみ取ってくれます。

先輩方も同じことを言っていたのですが、トビタテの書類審査・面接審査は「落とすため」の審査ではなく、「その子の思いを聞く」ための審査なので、文章が下手だから落ちるとかコミュ症だから落ちる、というわけではありません。

大事なのは、思いの強さとそれを伝える力。
なぜ留学に行くのか?なぜ私でなくてはいけないのか?
留学はこの後の人生になぜ必要か?
それと、日本代表として行くわけですから、自分を支援することで今後の日本にどのようなメリットがあるかを書類でプレゼンする必要があります。

書類の書き方

1次審査の書類は、オンライン上で提出します。

募集期間になると、トビタテ公式ホームページで下書き用の書類がアップロードされるので、それをダウンロードしてWordで編集するもよし、印刷して鉛筆で書いてもよしです。

去年は書類で聞かれた質問としては

・トビタテに応募した理由
・応募するコースとそれを選んだ理由
・自分の留学計画のタイトル
・留学計画の概要(要約)
・計画の実現に向けて今努力していることは?
・海外で具体的にどのような探究活動を行うか?
・日本のファンを海外で増やすためのアイディア
・留学する人が毎年途切れない状況を作るにはどうすればいいか?
・今まで主体性・多様性・協働性を意識して取り組んだことは?
・進路やこれからの将来をイメージして、どんな夢を持っているか?
・この留学で得た学びをどう社会に還元するか?
・自己PRシート(A4白紙2枚)※任意

といった項目がありました。

自分が伝えたいことを、質問に沿ってどう答えられるかがカギです!
結構難しいので、最低でも1か月前には書き始めた方がいいと思います。
自分の留学したいテーマについて調べて、どこに留学行くのかを決めるの
もっと早めにやっていた方がいいです🙆‍♀️
じっくり考えれば考えるほど、留学の解像度があがって、いい書類を作ることができます。

個人的に大事だな~と思ったポイントは、やろうと思ったきっかけと過去の活動と将来をつなげて書くこと。
私の場合は

不登校、双極性障害(過去)
    ↓
国際交流の盛んな学校で留学に興味を持つ(現在)
    ↓
留学で得た経験を使って子どもたちの心を守る養護教諭になりたい(未来)

と書きました。最初から最後まで矛盾がないように、私はずっとこれをやりたいと思っていたんです!と暑苦しいくらいに書きましょう。

それと、自信をもって文章を書くために、とにかく疑問に思ったことはすぐ調べる方がいいと思います。いっぱい調べていっぱい準備する人が受かってるな、という印象です。

自己PRシートは画像としてアップロードする方式でした。
画用紙に書いてそれを写真に撮ってあげてもいいし、最初からデジタルで書いたのを画像としてあげてもいいと思います。

自己PRシートは本当に任意なので、書くか書かないかはあなた次第です。
私はデザインとかイラストのセンスがなかったので書きませんでした😭
それでも受かったので、書かないと落ちる!ってわけではなさそうです。

探求テーマってどうやって決めた?

こう言っちゃなんですが、トビタテに受かりやすいテーマは

自分のやりたいこと✖みんなのためになること✖コアな着眼点

です。

たとえば、料理をテーマに
留学に行くとします。
そのとき、
「料理の有名な国に留学して、その知識を活かして自分のお店を開きたい!」
と自分のための夢を語ったとして、
それは果たして企業の方々が援助してくれるお金で行く意味があるのか、と聞かれるとあまりないかな、と思いませんか?

テーマを決めたら、それが世界や日本の発展にどう貢献するのかをアピールしないといけません。
さっきのテーマを「健康にいい和食をヨーロッパに広めるためには、どのような改良すればいいのか現地の人の意見を聞いてみたい」とかに変えてみるとどうでしょう。

そうすると、日本文化が世界に広まるという点で日本にメリットがありますよね。じゃあ、支援してみようかな、と思われるかもしれません。
(実際に応募したテーマではないので例えが浅いです、すいません💦)

コアな着眼点というのは、ターゲットを絞るということです。
料理、というアバウトなジャンルではなく、栄養学を研究したい、食文化の歴史を知りたい、ベジタリアンの食生活について調べたいとか具体的な言葉を入れてみるといいと思います。

必ずしも、
他の人とかぶらないテーマにしろ!
とは言いません。
私も幸福度の研究をするために幸福度ランキング上位の国に行く、という意外と普通のテーマで応募したので……

面接の控室で、同じテーマで同じ学校に留学する人を見つけてしまったときは終わったかと思いました。

でも、同じテーマでも自分なりの個性を出して、他の子にはない点を追加していけば、それは自分にしかできないテーマになると思います。


どうやって自分をアピールする?

テーマだけ凝っていても意味がありません。
さっき言った通り、テーマはどうしても誰かとかぶるものだからです。

なぜ私がこのテーマで行くべきなのか?
なぜトビタテに選ばれるのが私でなくてはいけないのか?
それを詳しく話すのが大事です。

自分をアピールするときは、自信満々でいきましょう。
少しでも「不安ですが頑張ります」とか書いちゃうと、あれ?って感じになると思います。

自信はなくても言い切りましょう。
私は、
「中学校中退、転校先で不登校、起立性障害や双極性障害で今も苦しんでいる私だからこそ、子どものつらい気持ちがわかるんです!しかも私は文章を書くのが得意なので、子ども向け小説を通して子どもの幸福度を上げます!」
と熱弁しました。

イラスト、文章など自分の得意なことを通して目標を達成したい、と宣言するのも具体的でいいと思います。


資格は取っていなくても大丈夫!

「英検〇級しか持ってないけど大丈夫かな……?」
「何も資格を持ってないんだけど、応募しない方がいいのかな?」
と不安になるかもしれませんが、トビタテは語学力をまったく気にしていません。

本当なの?と思う方もいらっしゃるのですが、私はトビタテ関連で「英語がわからない状態で留学に行くのも経験の一つなんじゃないかな」という言葉を聞いたことがあります。(どこで聞いたかはごめんなさい、忘れました)

探求活動をするために必要なのは、必ずしも英語じゃない。
時にはドイツ語、アラビア語など、英語以外の言語が必要かもしれないし、熱意や度胸が必要になるかもしれない。

だから、資格とか語学力とかそういうものでごまかさずに、ありのままの自分で思いっきりぶつかりましょう!

(ちなみに、トビタテの事前準備の冊子には、トビタテ生になったからには現地語を週20時間を目安に勉強した方がいいと書かれてました。私はそんなに勉強できてませんでした。頑張らねば……。一緒に頑張りましょ……)

Simple is best

トビタテの書類はほんっとうにたくさんの人が応募します。
だから、審査官の人が書類の隅々まで読んでいるかはわかりません。

それを考慮して、一番大事なことを書いて、それを達成するための方法を三つ挙げてみる、とか順序立てて書いていくのがポイントなんじゃないかなと思います。

シンプルイズベストです!

あまり文章を書くのが得意じゃない子もいると思います。
でも、小難しいテクニックを使って書かれた文章より、不器用でも思いのこもった文章の方が心に響くので頑張って書いてみてください。
悩んで悩んで書いた文章は、その分相手に熱意が伝わると思います。

いろんな大人に見てもらうのはめっちゃくちゃ大事です。
だけど、先生にほぼ全部修正してもらう、というのはあまりおすすめしません。
だけどどうしても、大人が書いた文章ってわかってしまうので、「あれ、これって本当に本人が書いたのかな?」って思われてしまうかも……(これは私の持論です)


トビタテ生は書類にどんなことを書いたの?

要約して書いていこうと思います。
フルで読んでみたい!という方がいらっしゃったらぜひコメント欄か私のTwitterに連絡ください。

・トビタテに応募した理由
中学校で不登校になったとき、同調圧力や他人や自分を追い詰めてしまう生徒たちの存在に気付いた。そんな中、将来養護教諭として子どもたちのメンタルを支えることで社会に貢献するため、フォルケホイスコーレという学校で探求活動を行いたい。留学で探究活動ができるのはトビタテしかないと思い、応募した。

・応募するコースとそれを選んだ理由
応募コース:マイ探求コース
2022年のユニセフの研究で日本の子どもの精神的幸福率は38か国中37位という結果が出ている。子どものメンタルヘルスは今後の日本を発展させるために重要な問題だ。
私は養護教諭として日本の幸福度を上げたいと考えている。そこで幸福度ランキング上位のデンマークの学生とディスカッションしながら学べるフォルケホイスコーレで様々な環境で育った人の話を聞き、どんな意見でも尊重できる人間になりたい。
養護教諭になった時には留学した経験を話して、未来の子どもたちに希望を与えることで社会に貢献したい。

・自分の留学計画のタイトル
幸福の国デンマークで多様な価値観に触れ、すべての子どもたちが自分らしく輝ける教育現場を目指す!

・留学計画の概要(要約)
試験なし、成績なし、授業はディスカッション中心という新しい教育の仕方をしているフォルケホイスコーレで、自分の生き方や働き方について考え、『ヒュッゲ』というゆったりと幸せを感じる時間について学ぶ。
日本では立ち止まって考えることは批判されがちだが、そのままだと無理をしすぎてしまう。そこで、自分をリラックスさせる術を学び、同級生と人生や幸せについて対話しながら精神の健康を守るにはどうすればいいか考える。

・計画の実現に向けて今努力していることは?
留学先であるフォルケホイスコーレはディスカッション中心で、すべての授業が英語で行われる。それに参加し、生徒たちの意見を理解するには語学力が必要だ。今回の目的は語学力向上だけではないので、現地に行ってからは英語の勉強だけではなく、友達と話し、考えを深めるのに時間を使いたい。
なのでオンライン英会話や会話に関する表現など実際に使える英語を勉強している。

・海外で具体的にどのような探究活動を行うか?
長いのでめっちゃ省略すると
1.フォルケホイスコーレの生徒にインタビュー
2.フォルケの先生にインタビュー
3.近隣の小中学校でアンケート&授業見学
4.10月10日の世界メンタルヘルスデーに向けてイベント開催
という具体例をあげて説明しました。

・日本のファンを海外で増やすためのアイディア
フォルケホイスコーレは同年代の生徒たちと寮で共同生活を送る。その中で日本の漫画を流行らせ、日本の文化について知ってもらう。
寮の料理当番のときに、その漫画に出てきた料理を出してより日本を身近に感じてもらいたい。

・留学する人が毎年途切れない状況を作るにはどうすればいいか?
小さい頃、ボーイスカウトに所属していて、そこで海外の子どもたちと交流したとき、お互い言語は通じなかったが、身振り手振りで仲良くなることができた。しかし、今の学校の生徒からは、英語が使えないから海外の方と交流するのをあきらめてしまう、という意見をよく聞く。
たとえば、言語をまったく使わずに交流する機会があったら苦手意識も減るかもしれない。

・今まで主体性・多様性・協働性を意識して取り組んだことは?
学校内の生徒主体の組織『おもてなし隊』に入って活動したときの話をして、それで得た教訓を書いた。

・進路やこれからの将来をイメージして、どんな夢を持っているか?
高校を卒業したあと、養護教諭になるために大学に進学したいと思う。
その夢とは別に、JICA海外協力隊として世界中の困っている子どもたちを助けたいという夢がある。養護教諭としての経験を活かし、海外の児童養護施設や更生施設などで子どもたちの心を癒し、青少年活動を支援したい。
それをもとに日本の子どもたちに向けた小説を書きたい。
この三つの夢を通して私が目指すことは、日本と海外の子どもたちがお互いに影響を受けることだ。影響を受ければ、自分も頑張ろうと思う子どもも増えると思う。その原動力こそが心の健康を守るものだと考える。

・この留学で得た学びをどう社会に還元するか?
私が留学について関心を持ったとき、不安だったことは周りに留学経験のあるロールモデルがいなかったことだ。日本以外について話せる人がいないとどうしても広い視野を持つことが難しくなってしまう。
そこで私は子どもたちの身近な大人として国境を越えて得た精神面の知識や考えを駆使して子どもたちの背中を押すことで社会に貢献したい。
子どもは将来を担う希望だ。その子どもたちのメンタルをケアすることで日本の未来は明るくなると思う。
そして、実際に生徒にアドバイスするだけではなく、書籍やブログを通して、ネット上もしくは紙面の上で出会う子どもたちのロールモデルとして、居場所は世界中にあるのだと伝えたい。

終わり。

という風に書きました。
ところどころで「こいつ上手いこと言ってんな」って思われるようなポイントを入れて、メリハリを意識して書いてみました。できてるかはわかんないけど。

あと、やりたいことが複数あるとき、最後に「この〇つの活動を通して私が達成したい目標は~」とかまとめを入れれば一貫性がアピール出来るのかなと思います。

すべて別のことを書くのはしんどいので、ある程度を強調させたいことを何度か書いてもいいと思います。私も「養護教諭になりたい」って4回くらい書いてます!

頑張れ!!!

正直、文字数たくさん書かないといけないし、内容もしっかり考えないといけないし、学校も忙しいのにまぢ無理~っていう気持ちになりますよね。
めっちゃわかります……

だけど、トビタテに受かると自信つくし、先生や先輩、友達もめっちゃ喜んでくれるので、メリットしかありません!
受かった時の自分を想像しながら頑張ってください!
書類の書き方を調べるくらい、熱心にトビタテのことを考えているあなたなら大丈夫💪
応援しています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?