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リストはハンサムなだけじゃない【演奏動画付き】

こんにちは。

大学のサークル活動で未経験のジャズをやっていて、クラシック音楽との違いにちゃんと戸惑っているあみゅーじっくです。😅

今回は「フランツ・リスト」についてお話します。


みなさんはフランツ・リストを知っていますか?

私は今、リストの曲を絶賛勉強中です。

ベートーヴェンやショパンほど、めちゃめちゃ有名な作曲家というわけではないので、音楽をやっていない人は知らないかもしれませんね。

彼はハンサムな顔立ちをしていて、当時の女性たちが失神するほどだったことで有名です。

いわば「アイドル」みたいなものですね。

今回はそんな彼が、いったいどういう人だったのかをご紹介します。


ハンガリー産まれの、音楽大好き少年だったリスト。

彼はのちにロマン派を代表する、ピアニスト兼作曲家となりました。

ちなみにこんなお顔をしています↓↓

リスト


実は彼、「ピアノ・リサイタル」を、初めて確立した人なんです。

そしてリストと言えば、「超絶技巧練習曲」などが有名ですよね。

彼は、そんな難曲を軽々弾けてしまうほどのヴィルトゥオーゾでした。

ちなみに「ヴィルトゥオーゾ」とは、卓越したピアノテクニックを持つ人のことを言います。

つまりリストは、相当な腕前のピアニストだったわけですね。


天才ピアニストとしての演奏活動はもちろん、彼はピアノの先生としても大活躍していました。

生徒もたくさん抱えて、ものすごく充実した音楽ライフを送っていたようです。


そんな順風満帆な音楽人生を送っていたリスト。

しかし人生は山あり谷ありです。

とある事件が起こってしまったんですね。


本当に、リスト先生のもとで一生懸命ピアノに向かっている生徒。

そのような生徒だってもちろんいました。

しかし、たくさんの生徒がいるということは当然、いい子ちゃんばかりではありません。

ここまでお話した通り、リストは当時ものすごく大人気で有名な人でした。

そうともなると、有名なリスト先生に会いたい!という理由だけでやってくる生徒もいたのです。

中には1・2回曲を聞いてもらっただけなのに、「巨匠リストの弟子」という看板を勝手に掲げて、ピアノ教室を開く人までいたのだとか。


勝手に間違ったピアノの弾き方を生徒に教えて、「リスト先生の教えなのだ」と伝える。

そんなことをされては、巨匠リストの名誉棄損に関わりますよね。

人々はなぜそこまでして、リストの弟子ぶりたかったのか。

理由は明確です。

「リスト」という名前を出しさえすれば、生徒が集まり儲かるから。

つまり人々は、尊敬しているはずの「リスト先生」を、お金儲けの手段として利用したワケなんですね。


ここまでひどい目に合っていたリスト。

私なら完全にブチギレ案件です。

この話には、このような続きがありました。


生徒のうち1人が、さすがに罪悪感に耐え切れず、リスト先生に謝罪しに来たことがあったそうです。

その生徒は、どんな活動をしているのかということ、リスト先生のお名前を出して生徒を集めていたことなど、ホントのことを全部白状したんですね。

リスト先生側からしたら、なんで?と思うでしょうし、逆になんで今さら謝りに来たんだ?と呆れると思います。

そのような態度をリスト先生に取られたとしても、仕方ありません。

だってそれだけのことをしてしまったワケですから。


そこでリスト先生はどうしたのか。

なんと一切怒らなかったそうです。
「なんで?」と聞くこともなかった。

白状されたリスト先生の第一声は。

「なんでもいいから好きな曲を1曲弾いてごらん?」


どうしたらこのような言葉が出てくるのでしょうか。

そしてその生徒は、1曲演奏しました。

するとリスト先生は少しだけアドバイスをして。

「これで今日からキミは僕の弟子だと名乗ってもいいよ。」

このように言ったそうです。

生徒が「許してくれるのか」と聞いたところ、リスト先生は「楽しそうに演奏していたからね。」と答えたんだそうですよ。


またリストは、ピアニストをメインで活動していたわけですが、途中で「ピアニスト」という肩書きまで捨てたんです。

ピアニストを名乗ることをやめた背景には、このような理由がありました。

我が国の芸術をもっと発展させるため。

つまり人前で演奏する立場から、教育者といったような未来の芸術者を育てる立場に、自ら移ったのです。


「ヴィルトゥオーゾ」と呼ばれるほどの腕前だったリスト。

そこにはプライドや誇りがあったって何もフシギではありません。

しかしそのような類のものには一切執着せず、広い心でただただ芸術を愛していた。

リストはそんな人だったんですね。


今回は「リスト」についてお話しました。

いかがでしたか?

深くお話すればまだまだ語り切れないのですが、今回はリストの人柄をピックアップしてみました。

こんな優しくて心の綺麗な人、なかなかいないですよね。

そんなステキな巨匠リストの作品、ぜひ演奏してみてください。


リストの曲を1曲演奏してみました!良かったらお聞きください😊

とっても美しい曲ですよ。

リスト/巡礼の年報第2年「イタリア」より ペトラルカのソネット104番


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