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後退ではなくぶっこわしているのだ、たぶん

11月が終わった。
4月に引っ越しをして、8ヵ月が経った。

住み慣れた街と友人たちから離れ、都会度も気候もぜんぜん違う、見ず知らずの土地にやってきた。
これだけ環境が変われば自分の生活もなにかしら変わるかと思ったが、おそるべしホメオスタシスとでもいうべきか、意外となにも変わっていない。

相変わらず出不精だし、相変わらず早起きはできない。
良い美容院にも良い歯医者にも意外と早く出会えて、なんだかすでに落ち着いている感じはある。


でも、それではいけないのだ。
いや新生活にしれっと馴染めるのは良いことだが、日常生活が変わっていないのは問題だ。
だって1年前から働き方改革に取り組んでいるんだもの。
ふくらはぎから太ももにかけて電流が走った、およそ1年前のあの日から。

日々のストレッチのおかげか電流は走らなくなったけれども、それ以外の状況はなにも変わっていないように見える。
収入も体重も睡眠時間も、1日に歩く平均歩数も、たぶん数字に表したら変わっていないか退化しているように見えてもおかしくない。

いったいこの1年間、引っ越してから8ヵ月間、なにをしていたんだと情けない気持ちが抑えられずにいた。


しかしあれだ。
前進 / 後退という線上の話じゃないんだ、きっと。
どちらかというとリノベーションとかリビルドなのだ。

いったんすべてをぶっ壊している。


ここに濁った水の入った水槽があるとする。
この水槽に澄みきった水をくわえたらどうなるか。
濁りが薄まる。

薄くはなるが、濁っている。

どんなにきれいな水を注いでも、水槽の水が入れ替わらない限り、うすーい濃度で濁っている。

そう。
水槽をひっくり返して濁った水を全部捨てて、水槽を洗い、そこにきれいな水を注がないと。
もしくは水槽ごとぶっこわしてしまうのもありだろう。


今はその水槽ぶっこわし中なんだ。
そりゃあ1年・半年前のほうが水槽の水位は高かったと思う。でも藻だらけで濁りまくった水だ。
今はどっこいしょと水槽をひっくり返して、あるいはえいやっと水槽をぶっこわしている最中なのだ。
すっからかんで後退感を抱えても仕方のないことだ。


前進 / 後退ではなく、工事中。
老朽化したビルを解体するように。

そう捉え方を変えると、焦りもすこしほどける。
今年中に終えたいよね、と思うけどドラマのようにわかりやすく最終回はやってこない。
寒暖を繰り返しながら移ろっていく季節のように、気づいたら変わっているものなのだ、きっと。

焦らずとことんぶっ壊しまくろう。



今日も読んでくれてありがとうございます。
12月、あなたがぶっ壊したいことはなんですか?

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