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「恋愛」も「結婚」も、みんな同じじゃなくていい。


「結婚しなくても幸せになれるこの時代に、私は、あなたと結婚したいのです」

これは、ゼクシィのCMでおなじみのコピー。「結婚する」ということの価値みたいなものは、きっとそこにあるんだろうなと思います。


世間では、24〜25歳、27〜28歳あたりが結婚ラッシュと言われているようですが、それがすこし窮屈に感じることがあって。(わたしは現在25歳です。)

「あんたはいつ結婚するんえ?」「はやく彼氏つくってね!」なんて、言われても全然ピンとこない。「いいひとがいたらね」なんてはぐらしながら、やり過ごした場面はどのくらいあったことだろう。そしてこれからしばらくもそうしてやり過ごすんだと思う。

果たして、結婚することがこの世でいちばんのしあわせなのだろうか。まあ、そんなことにいちいち反応してしまううちは器が小さいのかもしれませんが・・。


決して結婚願望がないわけではないんです。わたしが20代で結婚したくてこの状態なら、みんなにお尻をひっぱたいてもらいながら頑張らないといけないけれど、年齢にあまりこだわっていないのは事実で。

手をつないだカップルが目の前を通ることも、ひとの恋愛話を聞くことも友達の彼氏と3人でいることも、全然苦にならないし、「恋愛」自体にアレルギーがあるわけではない。いまはとにかく、恋愛の優先順位が低いだけだということを納得しなくてもいいので理解してくれたらうれしいです。

ま、こんなこと言ってられるのもいまのうちかもしれませんけどね(笑)、なんて書いてたら、あるカナダ人女性とのエピソードを思い出しました。

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2014年、8月末。ドイツ・ミュンヘン。

スペインで空港を間違えた話はまたどこかで書こうと思いますが、なんとか予定通りミュンヘン空港に到着。運転手さんは、ポンドしかもっていないわたしを「それでいいよ」と最終バスに乗せてくれ、酔っ払いのお兄さま方に挟まれながら揺られること3,40分。

予約したゲストハウスにチェックインし、3人部屋のカギを開けると、カップルがベッドの上で重なっていたので「Sorry...」と静かに荷物だけ置いて外をぶらぶら。

適当に晩ごはんをすませ、おそるおそる部屋を開けるとだれもいなかったので、早めの就寝。なるべくカップルと目を合わさずに過ごせるよう、次の日は早朝出発でまちを散策する予定に。

朝起きて、カップルが寝ていることを確認しながらそっと部屋を出て荷物をフロントに預け、まち歩きスタート。

「やぁ、どこに行くの?」と若い男性が声をかけてきた。
(うっわ酒くさ。はよ逃げよう・・)

「昨日はどこのクラブにいたの?」
「クラブには行ってないよ」
「うそ、クレイジー!!」
(クレイジーはあんただよ。早くどっかいってくれないかな・・)

「今からどこに行くの?」
「知らない、あっちの方!」
「ぼくも行くよ!」
「いや、家帰ったほうがいいよ」
「帰る家がないんだよ。さ、行こう!」

ということで、なぜか一緒にまち歩きをすることに。
いざとなったら、叫んで逃げよう。

酔っ払いの男性は意外と真面目にガイドをはじめた。

「君はラッキーだね、これは50年前にはなかったんだよ」
(意外と物知り・・?)

「教会に行こう!いい?静かに入ってね」
(ひとりじゃ入れなさそうなところだったので、ラッキー!)

「このライオンの鼻にタッチすると幸運が訪れるんだ!写真撮ってあげるよ」
(写真撮ってくれるのはありがたいけど、わたし寝起き・・)

「そうだ!川でサーフィンしてる人たちがいるから見に行こう!」
(本当にあたまおかしくなっちゃったの?)

するとその男性は、近くを歩いていた40歳くらいのカナダ人の女性にも声をかけた。
「川でサーフィンしている人たちを見に行かない?」

「・・え?ええ。」
戸惑っていた女性も一緒に行くことになった。

「あの・・あの人さっき出会った人なんですけど酔っ払いで・・」
「え!カップルじゃなかったの?!」
「なんか付いて来たんです・・」
「わかったわ。川に着いたら『この後どうする?』って聞くから『わたしに付いてくる』って言いなさい」
「うん、わかった」

そんな作戦を練りながら川に到着すると、本当にサーフィンをしている人たちの姿が。

「お兄さん、ありがとう!これからわたしはあっちの方に行くけどお嬢さんはどうする?」
「あなたについて行きます!」

なんだお兄さん、やるじゃない。すてきなガイドをありがとう。でもごめんね、ここでさよなら。


その後、しばらくの間、カナダ人の女性と公園内を散歩。「わたし、前に日本人のトモダチがいたから、すこし日本語を話せるのよ」といくつか知っている日本語を披露してくれた。


小さな橋を渡ったとき、カップルが付けたであろうたくさんの南京錠を見かけた。

「そういえばあなた、ボーイフレンドはいるの?」
「残念ながら、いないよ」

「そう、いいじゃない」
「そうかな」

「わたしはね、一度離婚をしているの。20代の若い頃に結婚して、子どももできたけど、そのあと別れることになったの」
「うん」

「あの頃は若かったんだと思うわ」
「うん」

「だけどね、いま、こうして一人で旅に出ることがすごく楽しいし、しあわせ。だからあなた、いまを大事にしてね。」
「うん!」

「じゃ、わたしはここで」
「ありがとう。じゃあね」


不思議な、そして一瞬の出会いだったけれど、「決して、恋愛に焦らなくて大丈夫よ。あなたは、いまを謳歌して」という彼女のことばがなんだかすごく心強くて、こころの中にあったつっかえを流してくれた気がします。

そして、彼女のことば通り、いまを謳歌しようと日々頑張っているところです。

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やっぱりいまは、いましたいことを全力でやったらいい。
それが「結婚」なら、「結婚」したらいいんじゃないかな。


またまた、とりとめもないことを書いてしまいましたが、いろいろ物議を醸している「生産性」だのなんだのは、わたし達ひとりひとりが、働くことや暮らすこと、“どう生きたいか” を考え・行動することで補えるんじゃないかなって思います。それぞれにそれぞれのカタチがあるんだから、「恋愛」もみんな同じじゃなくていいよね。

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