【3】ハコオンナ
幽霊屋敷に迷い込んだプレイヤーたちがハコオンナの恐怖と対峙しながら脱出を目指すボードゲーム。
協力ゲーム、非対称ゲーム。
パッケージが怖い。
ボードゲームでホラーをいかに演出できるかという挑戦的な試み。
遊んでみると、ハコオンナ側の技量が問われるゲームだった。というのも、けっこう接待しなきゃいけない感じがした。いかに怖がらせようかなぁみたいな、バランスを見て動くゲームマスター的な感覚が強かった。
アイテム(コンポーネント)の雰囲気も良くて、ホラーな雰囲気は出てる。
脱出する側のプレイヤーは「物音トークン」を使いながら、アクションを進めていく。この演出がホラー感ある。物音を立てると、ハコオンナが動き出すという仕組みは見事。
あとは、仕方ないことだがルールが多い。
この量のルールを読み込んで遊ぶのはけっこう大変。要素はもっと絞ってよかったのでは?
あとは、ハコオンナのアクションは見られたらゲームとして終わるのだが、それなりにやることが多いからみんなに目を瞑ってもらう時間が長い。寝ちゃうわ、みんな。
動かしたコマとかも置き方が変わってたり、元々の位置からズレてたりするとバレる原因になる。音も立てちゃうと良くないからね、、。いちいちそういう慎重な時間が生まれるのは遊びやすさとして課題が残る。
こういう非対称ゲームは個人的に「スコットランドヤード」が理想の形の1つだと思う。
目線のみがバレてはいけない要素であり、犯人側がボード上の何かを動かしたりすることはない。そのくらい徹底したシンプルさを追求しなきゃならない。もし、非対称でホラーをやるならね。
と、厳しい評価になってしまったが、こういう試みが出てくることは良いことであると思う。ボードゲームに新しいジャンルを確立していってほしいし、日本のホラーは世界に誇れるものがあると思うからだ。
この作品に続くホラーボードゲームが出てくることを楽しみにしたい。
評価は【3】点。
(運1:9戦略)
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