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アイドルとアーティスト

1か月ほど前、旅行に出かけた。
その時にぼーっとアイドルについて考えていた。
出かける前にアイドルのコンサートを家で視聴したのである。

10年くらい前のAKBが流行っていたころのアイドルって、グループとしてのフォーミングはあまり重視されていなかったように思う。アイドル一人一人が自分をアピールをしてファンと一緒に成長していくというような感じだった。
一方、昨今はKPOPの台頭もあり一人一人が別の動きをしてグループとして一つの表現をすることを重視してる。

アイドルのコンサートを通して見たことがなかったので、舞台の完成度の高さにびっくりしたとともに、「こんなに何もかも決められたとおりだと息が詰まるなあ」と思ったのである。
決められた位置で踊って歌って、最後に挨拶して終わり。
本人たちはラスト泣いていたが、表情まで管理された舞台は楽しんでいるのかよくわからなかった。

当たり前だが「アイドル」ってそんなに簡単な仕事じゃない。
1日6~7時間にも及ぶ歌やダンスのレッスン。
ステージに上がれば表情まで管理され、プロデューサーをはじめとする周りの指示に従わなければいけない。
そして、ステージに上ればその態度や成果をファンに評価される。
時に酷評され、傷つく人も少なくない。
最近はSNSでオフショットも沢山流れているので、彼女たちは起きてる間中四六時中撮られているのではないか。
息つく暇はあるのだろうか。
正直、そういう心配をしてしまって、パフォーマンスは好きだけれど本人たちを考えると健康が心配になってしまった。

そんな事を考えていた時、別の歌手のコンサート映画を見た。
彼女は高校生くらいでソロデビューし、最初はアイドルテイストで人気を博したが、20代から自分で作詞などをはじめ30歳を過ぎた今はアーティストとして活躍している。
彼女のことはデビューしたころ興味があって、それからしばらく聞いていなかったが最近また聞くようになった。
聞かない間にとても人気の歌手になったことは知っていたが、当時はあまり興味がなかった。
そして、きっかけは忘れたが最近またよく聞くようになったのでコンサート映画を見に行ったのである。

彼女は曲と曲の間に自分の話をよくしていて、歌を歌いながら「ファンの方も一緒に歌ってください」と言っていた。
くだんのアイドルと方向性やテイストが違うから当たり前なのかもしれないが、歌手のコンサートと言っても全然違うのだなと思った。

好みの問題になるのかもしれないけれど、私は最近の完璧をめざすアイドルよりもアーティストのほうが合うなと感じた。
歌を通して自分を表現してほしい、そんな事を思った。


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