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12月から2月にかけての寒い冬の季節に、旅に出ることがあります。例えば目的地は、常夏の東南アジアだったりします。

日本の季節は冬で、目的地の季節は夏であるような場合、旅の荷物もそのような極端な気温差に対応したものでなければなりません。

日本の自宅から空港までの移動は、冬の装いです。移動時間にして2〜3時間といったところでしょうか。飛行機の中も、基本的には温度は低く設定されています。

しかし旅の目的地が東南アジアであれば、現地は常夏なのです。バンコクやクアラルンプール、シンガポールの市街地をぶらぶらするときは、Tシャツに短パンという格好になります。

この対極的な気温差に、旅人は頭を悩まされてきました。旅人によっては、小さく収納可能な中綿ジャケットを、真冬の日本を脱出までの路程で着用する方もいます。

確かに、空港まで行ってしまえば、もう寒気に悩まされる必要はないですし、これは有効な方法に思えます。ただ東南アジアでは、ダウンジャケットのような上着は、ポケッタブルのコンパクトなアイテムであったとしても、無用の長物となってしまいます。このようなジャケットに加えて、さらに長ズボンを履いて日本を脱出しなければなりません。これも現地で着る夏の装いとは合致しません。

そこで私が考えて実践しているのは、「ヤッケ」と呼ばれる上下セットのナイロン、ポリエステル製の作業服です。主に造園作業や、昆布の集荷作業などで、泥除け、防風効果のある作業着として使用されています。ただ雨具としての防水効果はありません。

最近のヤッケには、大変スタイリッシュなデザインのものも多くあり、旅のちょっとした寒さ対策にうってつけであると思います。重量も上下セットで200gほどで、薄い素材なのでかさばりません。

このヤッケ上下の下には、あったかインナー上下を着ます。そして薄い素材のカジュアルシャツ、そして前回ご紹介したメリノウールセーターなど、ありったけの衣類を着てしまいます。

そして海外旅行を満喫し、日本の空港に到着したら、まずはトイレに行き冬の被服装備を身にまといます。

リネン(麻)素材の長袖シャツは、常夏の東南アジアでも、活躍するファッションアイテムです。長袖ですが、袖をロールアップすれば、Tシャツ感覚で着られます。麻は、肌触りの良さはコットンに比べてカサカサする感じがありますが、風通しの良さと、乾きやすさを考慮すれば、たいへん夏向きな素材です。

やはり冬場の旅行は、どうしても衣類が多くなり、リュックの中身がかさんでしまいます。なんとか実際に旅をして、自分に合った最善な解答を模索していきたいです。

今後訪れたい場所に、インドのカシミール、ラダック地方があります。灼熱の国インドにある地方ですが、山岳地帯であるために、気温の寒暖差がある土地です。果たして現地で最適な衣服を揃えられるか、よく研究する必要があります。そんな環境でもユッケ上下セットは、防寒の助けになる優れたアウトドア用品になるように思うのです。もちろん、厚手のセーター、ダウンジャケット等が必要になる寒さの厳しい土地です。

東南アジアでも少し山地に入れば、夜間は気温10度〜15度に冷え込むそうで、防寒対策用の衣料品は必須になってきます。

今回の記事では、とても寒暖差のある国を跨いで旅行する際の被服計画について考えてみました。今後は、国際線の往来もどんどん復旧する見通しです。数年間行けなかった国へ行くチャンスです。少しずつ旅に向けて準備を進めていきたいと思います。


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