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木でつくる 鞄のハンドル

2017年3月。そろそろ桜が咲き始める頃だったかな…。日も暮れかかる自転車での帰り道、大通り沿いに建つ工務店さんの前を通りかかったところ、そのお店の窓辺に、淡く優しい色の木のお皿が重ねてあるのが見えました。とても素朴な、無垢の木のお皿。それはその頃、ずっと探し続けていた、欲しいけれどなかなか見つけることができなかった、まさにまさに、求めていた理想の木のお皿でした。

ガラス越しにでももう少しよく見てみたいな。と、お店の傍に自転車を停めてみただけのつもりが、「えっと、すみません。この木のお皿は…」と、気がつくとその窓の横の扉を開けて、店内にいた方に声をかけている自分がいました。

中から出てきてくださった社長さん。アポイントもない夕方の突然の来訪にもかかわらず、本当に丁寧に、扱われている国産の木について、工務店さんのお仕事について、また窓に置いてあるお皿について話をしてくださいました。

この時から始まった林田工務店さんとのご縁の中で、たくさんの木の作品に関わらせていただいたことは、とても貴重で本当に幸せな時間でした。

社長さんに作っていただいた作品、また、教えていただきながら作った作品を綴ります。

木でつくる 鞄のハンドル(2017年)

作業場で作製したハンドル。
とても硬くて丈夫な栗の木を使っています。
いろんな大きさができました。
右の持ち手は、少し底辺を細くし過ぎてしまい、重たい物を入れる鞄には不向きかもしれません。

木のハンドルの鞄

グラニーバック。
生地はcotorienneのflora。
コロンとしたシルエットが木のハンドルとよく合います。
帆布のトート。
手作業で作ったハンドルは、僅かなでこぼこが、程よく手に馴染みます。
両サイドに水筒や折り畳み傘、薄い上着をくるくる丸めて入れられるポケットをつけました。
帆布は、とび箱の張り替えをしたあとのハギレ生地だそう。
跳び箱の張り替えをした方から分けていただきました。
とてもしっかりしています。
後日作ったハンドルで、こちらはハンドルにスリットを入れてあります。
(スリットに生地を通して縫製しています。)
生地はtayutouのfujisan
スリット部分。内布はコットンシーチングにしています。

木のハンドルの鞄は、両手を開けなければいけないアクティブなお出かけや、とても小さなお子さんとのお出かけには不向きですが、使ってみると、予想していた以上に手に馴染み、扱いやすい鞄になりました。

ワンマイルのお買い物から学校行事まで、いろんなシーンで活躍してくれています。


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