材質の差はない。違うのは中身の液体から伝わる〝情熱〟のみ
グラフィックデザイナー麹谷宏(こうじたに・ひろし)氏が手掛けるシャンパーニュクーラーは特別だ。元々超がつくシャンパーニュラヴァーだった作者は見た目美しいシャンパーニュのボトルを綺麗に見せるクーラーがないと世界を探した。最後の着地は「自分で造る」。
昨年10月に湯島の木村硝子店で開催された「麹谷宏グラスワークス就活展」にて。
SALON創設者の崇高なビジョンはシャンパーニュの価値をそれ以上に押し上げブラン・ド・ブランの頂点として君臨する。
SALONの価値とは、単一区画、単一品種、単一年、かつ良い年しか造らない
118年の歴史の中で43回VTのみリリースされている。
今やSALONの最新ヴィンテージは12万円、年々高騰を続けるも全て割当となっている。
でも、このSALONを溶かしたクーラーは他のワインボトルを溶かしたクーラーと比べて品質に大きな差はあるのか?
ここに材質の大きな差はない。
違うのは中身の液体から伝わる〝情熱〟のみ。
ここに付加価値がある。
一本の胡瓜をただ折って渡したものは素材。
「胡瓜はパキッと割って手で持って食べるのが一番美味しいと思ったからそうしました、あなたに」は料理。
ここにはっきりと境界線が存在している。
その違いは〝精神〟ただそれのみ。
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