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冬にしかみえないものー2023年の振り返り

「冬にしか枝の全貌は見えないよな」
散歩中、葉の落ちきった木を見て思った。
ある意味、本当の姿が見えるのは、冬だけ。

病気

22年末に病気が発覚し、命について真剣に考えざるをえなくなった。これまで自分の「生存率」について考えたことなんてなかった。1週間ほどどん底に堕ちた。生きるとはなんだ。死ぬとはなんだ。そして、人間のもつ感覚や感情、思考、心・・見方が変わった。

前だったら自分が病気だなんて話すのは迷惑だと思っていたけど、もう、相手が大丈夫そうなら、思いのままに話すことを自分に許可した。
そうしたら、いろんな人に死生観を語ってもらう時間になった。

ある人からは「おめでとう」を。
ある人からは「治ったら完全体だね!」を。
ある人からは「病気のほんとうの意味・意義」を。
ある人からは「未来が不安でも、気にせず楽しい予定を入れていい」を。
ある人からは「もっと不安の谷底まで掘ったほうがいい」を。
ある人からは「私も実は病気があって良かったと思ってる」を。

そういう話をたくさんたくさんした。
驚くことに、ほぼ誰からもかわいそうとかつらいねとか言われた記憶がない。
不安とか心配とかのレイヤーではなくて、その奥を見る時間ばかりだった。

病気になったことで再発の不安もあるけど、そんなことは無関係にいのちは続いていく。今回病気になったことは、未来に私が生きていける年数に影響を与えるものだと考える必要もないのだと、思うようになった。もうちょっというと、その年数にあまり意味はないのかもしれないとも。

今いえることは、23年前半の病気療養期間は私の人生を考えるうえでこのうえなく大事な期間になったということ。

祖父

私には子供時代に同居していた尊敬する祖父がいる。その祖父は、戦争で何度も何度も死にかけた。今年は直感や右脳を鍛えたりヒプノセラピーを受けたことによって、その祖父のことが強く私の中に思い出されるようになった年でもあった。

曲がったことは絶対にしない。信念を貫き通す
必要なことは当然のように身につける。努力とかではない。
誰に何を言われようと、やりたいことをやる
孫に対して、いつも静かに笑っている。達観。
(でも野球見てるときだけはヒートアップする)

私が尊敬する人間像は、私の中にも確かにあるはずなんだ。そう思えたときから、小さなことで不安になる自分への見方がちょっと変わった気がした。

まじりけなく生きる


私は、昔から違和感に敏感だ。「なんか違うぞ」って思ったら、基本的にはやりたくない。できない。ただそこに忠実に従うと、できないことが増えてしまうし、人と違う道を行くことになる。だから学校生活や社会人生活で、ある程度は人に合わせることを学んだ。社会と一緒に生きられる程度になるよう、自分の違和感を封じ込めるのが上手になった。
最大でも「ちょっと変わってるよね」って言われる程度までにしておく。

自分の違和感に忠実に生きることは、本音で生きるということだ。本音でまじりけない私で生きると社会と適合できなくなるし、こだわりが強くてめんどくさいと言われてしまうのがよくわかっているから封印している。でも、もうそんなことを言っている場合ではない。

こわごわ、封印を解いてみた。

そうしたら、私の周りに、まじりけない心で話してくれる人がどんどん増えた。なんだ、本音で生きていいんだ。変人として疎まれると思っていたのに、素の部分をみんないいと言ってくれるし、「それがあるからこそ信頼できる」と言ってもらえることが増えた。

仕事の変化

2022年から、アート型ビジネスという新しいスタイルの方法論を教えてもらいながら、たくさんの人と一緒に自分のビジネスをつくり磨き上げてきた。

人生>ビジネス
個性>売上

アート型ビジネスの考え方は、ビジネスを自分の理想の人生に従属させる。売上を上げるために私たちは生きているわけではない。ここでは、商品の品質や提供する人の人間性を磨くことを何よりも大事にしている。

だからアドバイスされることもマーケティング型とは全然ちがう。その人が幸せに生きられる土台をととのえながら、個性を本気で一緒に探る。その個性にビジネスを載せていく。とにかく売上が上がる方法を教えるみたいなものではない。私の場合は途中で病気にもなったので、かなり時間をかけて作ることになった。

でも、時間をかけた分だけ、私が人生を通して培ってきた才能、強み、願い、そういうものがこれでもかと詰め込まれたプロダクトができた。子供時代の葛藤経験も、パートナーシップも、ワーママ経験も、病気のときに感じたことも、私を構成するもの全部。

そういう作り方をしたビジネスは、これまでやってきたビジネスとは全然、感覚が違う。正直、小さな規模ならそんなに気合を入れなくても人が集まるし、出会いたい人と出会える確率が高い。しかも合いそうな人に説明したら「そういうの待ってた!」と何人もの人に言われる。

そう言われるたびに、私が苦労しなくてもできることが相手の価値になる喜びを感じるし、仕事をすることで私が私のままでいいと認めてもらえるような尊い時間を積み上げている。そしてお客さんの価値観を聞けることで、私の価値観や人間性も同時に磨かれていく実感を持ったのも今年だ。

今年の漢字

「空」だった。
それは「そら」でもあり「くう」でもある。そらが教えてくれることはたくさんあり、くうについて考え続ける1年だった。

できたとか、できなかったとかそういう漢字じゃなかったのがとってもいいなと思う。誰かに見せるための漢字ではない。誰かに宣言するための漢字でもない。ただただ自分が意識したかった、考えたかった、感じたかった。とにかく「空」の1年だった。

そういえば、2023年はこの「空」にもう一つ意味が加わったな。
「空気をつくる人」になった。


あらためて2023

感謝したい人がいっぱいいすぎて、個人名をあげるのはやめておくけど

・いつも寄り添ってくれるひと
・厳しい言葉をくれるひと
・遠くから見ているひと
・お仕事でご一緒したひと
・私にない観点をくれるひと
・定期的におしゃべりしてきたひと
・こまったら頼りたいとおもえるひと
・いつも自分らしさをみせてくれるひと
・元気でただそこにあるひと
・苦しみを私に打ち明けてくれたひと
・私と一緒に仕事がしたいと思ってくれているひと
・ずっと待っていてくれたひと
・若いのに仙人みたいな姿をみせてくれるひと
・自分の技術を惜しげもなく教えてくれるひと
・弱さを見せてくれるひと
・私の弱さに向き合うきっかけをくれるひと
・お客様という姿で、私にいろんな物語をみせてくれたひと

とにかく、出会ったすべての人に何かをもらったんだと思う。2023年、本当にありがとうございました。

2023年は、冬に木が葉っぱを全部落として枝だけになったような年だった。でも、冬が悪いなんてことは一ミリもない。枝だけになったからこそ見えるものだらけだった。

冬の次は春だ。12月から春っぽい兆を感じているから、来年は新しいことをいくつかやることになりそう。
かといって春がいいとかではなく、2024年も人生という流れの中を粛々と泳ごうと思う。


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