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スパーリングだけで強くなるのか。

 今日も今日とて柔術が楽しい。スパーで手ごたえを感じる攻防ができた時はとてもうれしいですね。できないことができるようになるあの感覚が好きです。

 今日はスパーリングの話。よく柔術界で話題になる「スパーだけやる人」についてまとめてみました!
 テクニッククラスに出ないでスパーだけやるのは悪い事なのか?スパーだけしか出ない人は強くならないのか?というところを書いてみました。


 こちらの2つの記事もスパーについて考える参考になるのでよかったらどうぞ!

【結論】スパーだけで強くなる人はいる

 結論から言うと、スパーだけで強くなる人はいます。自身の周りでも打ち込み等をほとんどしない全日本レベルの強い黒帯を数人知っています。しかしこれは条件があります。

スパーリングだけで強くなる条件
1.考えること
2.スパーの中で打ち込みができること(強者の特権)
3.練習相手が十分にいる(もしくはどんな相手でも自分の練習ができる)

細分化したらもっと条件があると思いますが、突き詰めていくとこの2つになると思います

 スパーは組技に必要な経験値すべてを賄えます。考えてやればテクニックも磨けるし、強度高めにやれば体力もつきます。本人の取り組み方次第で、スパーの経験値(成果)は変わってきます。全く成果が得られないことがあります。

1.考えること
→スパーのテクニックの経験値は、本人の意識で変わってきます。頭を使って稽古することが大事。

2.スパーの中で打ち込みができること(強者の特権)
→相手をコントロールできる強さがある。技をスパーで再現できる技術がある。強者の特権。これができれば打ち込みは不要になります。

3.練習相手が十分にいる(もしくはどんな相手でも自分の練習ができる)
→恵まれてるに越したことはありませんが、やり方次第でどんな相手でも自分の練習をすることは可能です。

 これらの条件を満たしていれば、スパーだけでも強くなりますしテクニッククラスや打ち込みは不要です。逆を言えばこの条件を満たしていないならばスパーだけでなくクラスや打ち込みをした方がいいです。

あと、今は打ち込みをほとんどやらない黒帯の選手も白帯や色帯の頃は多分打ち込みやってたと思います。

 以下、詳細を書いていきます。長文苦手な方はここまででさようなら~。ありがとうございました!

1.考えること

 柔術で大事なことは「考えること」。とにかくこれです。考えてやらないと強くなりません。 

 大事なのは、
「スパーの内容を記憶すること」と「イメージすること」です。

 考える材料となるスパーを記憶して、効果的に考えるためにイメージ力を鍛えましょう。なぜ失敗したのか、なぜ成功したのか、どうしたらもっと効果的に技を使えるのか、考えまくりましょう!

 考えることでスパーの成果は大きく変わります。

こちらの記事で「考えること」については詳しく書いています。「具体的に何考えたらいいんだ?」って人は参考にどうぞ!

2.スパーの中で打ち込みができること(強者の特権)

 スパーの中で打ち込みができるとはどういうことかというと、スパーで自分のやりたい技を試せるということです。打ち込みの目的は技の形を体で覚えることです。スパーは流れがあるし、相手の抵抗もあるのでやりたい技ができるとは限りません。しかし強者は相手をコントロールしてスパーを支配できる自分がやりたい技に持っていくことが可能です。
 また、強い人はいろんなテクニックができます。動画で見た初見のテクニックや思いつきの動きでも、打ち込みせずぶっつけ本番でスパーに導入しても再現できます。自分も得意なガードや得意な動きの技は動画で見たものをいきなりスパーで試してもそれなりに使えたりします。

強者の特権の発動条件
・相手をコントロールしてスパーを支配できる
・打ち込みなしで技を再現できるテクニックがある。

 強者でなくとも中級者の人は白帯相手にスパーの中で打ち込みすることが可能です。

 ちなみに、スパーの中で打ち込みするのは別に失礼でもなんでもないと思います。むしろ自分の得意技で格下相手をボコボコにするほうが失礼というか、お互いの練習にならないと思います。

3.練習相手が十分にいる(もしくはどんな相手でも自分の練習ができる)

 これも大きな要素です。恵まれた練習相手がいることでスパーの充実度は変わってきます。周りが全員100キロ越えしかいない。全員初めて1か月以下の初心者だけ、という状況ではさすがにスパーだけで強くなるのは難しいです。(スパー以外の打ち込みや筋トレを取り入れても厳しいですが・・・)
 練習相手は、できれば3パターン「自分より強い相手」「自分と同じくらいの相手」「自分より弱い相手」がいるといいです。もちろんいろんなタイプの練習相手がいたらそれに越したことはありません。
 しかし、練習相手が恵まれてなくても強い人はいます。どんな相手でも考えてやれば、自分の練習をすることは可能です。軽量級相手にテクニック重視で攻防する、重量級相手のスパーでフィジカルを鍛える、柔らかい女子相手にタイトにテクニックで極める練習をする。考えて創意工夫しましょう

 また、練習相手を育てることで良い練習ができることもあります。

まとめ

 最初に書いた通り、スパーだけで強くなることは可能です。しかし自分に強者の特権がなければ、スパーだけでなく、ソロムーブや打ち込みが必要です。

 基本的な柔術の動きと一通りの技を身に付けていて、技を見ただけですぐスパーに導入できて、スパーで相手をコントロールできて、「考えること」ができて、練習相手が十分にいるかどんな相手でも自分の練習ができる人は、スパーだけでOKです。

 逆を言えばそれができない人は、別の練習をしっかりやりましょう。

スパーで足りない部分を補う例 ↓

(組技要素)
・技の知識が足りない→テクニッククラス出る
・柔術の基礎的な能力が足りない→ソロムーブ
・技の技術が足りない→打ち込み
(組技以外の要素)
・練習相手が軽量級しかいないため、負荷が足りない→筋トレ
・技のための柔軟性が足りない→ストレッチ

 スパーしか出ないのは仕事の都合とかもあるので一概には言えませんが、ほとんどの人はテクニッククラスとかも出た方がいいと思います。自分がスパーだけで足りているのか、考えましょう。

2023/10/6 アンディ










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