テート美術館展に行こう! @大阪中之島美術館 余談
2024年1月24日まで大阪中之島美術館でテート美術館展が開催中。
“光”をテーマにした作品を近代から現代アートまで取り揃えた贅沢な展覧会。
西洋美術オタクのわたくし。
僭越ながら、「ここがおもろい!」というただの感想。
今回は余談。本編はこちら↓
1.展覧会初手、その作品でいいのか?
展覧会の最初の作品って結構重要。その展覧会の“顔”だし、入場して間もないから、みんな元気でしっかり作品を観てくれる。
ここで「おっ!」と思わせたら勝ち。音楽のイントロみたいな感じ。イントロが好みだとその後に期待しちゃう。
『テート美術館展』の初手。
ジョージ・リッチモンド『光の創造』
旧約聖書・創世記の「光あれ」、神様が光を創造したシーン。
展覧会のテーマは“光”。確かに初手で『光の創造』は正しいのかも。
ただ、正直、想定外。予想の斜め上の上をいかれた。
私の予想はターナーの作品。こんなムキムキのおじさん(神様になんてことを言うんだ)がくるとは。まぁ、ある意味インパクトがあっていいのかもしれない。
ちなみに、展覧会グッズでこの作品の男性用パンツが売られていて、それがSNSでバズったらしい。作者のリッチモンドも自分の作品がパンツに印刷されて日本で有名になるとは絶対に思っていなかっただろう。人生何が起こるかわからない。
2.ちょっと仲間外れな感じ
今回のテート美術館展のサブタイトルは “ターナー、印象派から現代へ” 。
ターナーの作品は4作品。そのうち3つが気になります!
左:陽光の中に立つ天使
中:陰と闇ー大洪水の夕べ
右:光と色彩(ゲーテの理論)ー大洪水の翌朝ー創世記を書くモーセ
左の『陽光の中に立つ天使』のみROOM1で展示されている。他はROOM2。ただ、この3作品のカンヴァスサイズはおよそ79cm✖️79cm。(写真では右の作品が大きく見えるけど、それは私の写真のテクニックです。とほほ。)
正方形のカンヴァスって珍しいし、カンヴァス自体が特注かもしれない。
テーマも聖書にちなんだ作品で、制作年は記載されていないものの出品年は1843年〜1846年とほぼ同時期。
この3作品、ターナーの中で連作(同じテーマやモチーフに基づいた一連の作品)なのでは、と思った。
ここで立ち戻ろう。ではなぜ『陽光の中に立つ天使』のみROOM1で展示されているのか。ちょっと仲間外れにされているような。なぜ?!学芸員さんの意図を知りたい!
3.ターナーとモネをもっと深掘り!
ROOM7にてモネの作品が2点展示されている。キャプションではターナーがモネに影響を与えたと書かれていた。確かに“光”の近代絵画といえば、モネの印象が強い。
ターナーは1775年生誕、1851年没
モネが1840年生誕、1926年没
ターナーからモネへの影響、ここをもっと深掘りして知りたい!と思っていたら。な、なんと。こんな展覧会が過去におこなわれていたとは!
全然知らんかった。しかも、日本津々浦々いろんな美術館で巡回していたとは。
不覚。。。
展覧会カタログだけでも読んでみたいなぁ。
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