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かったるい。

撮影現場に行ったことがある人ならわかると思うけど、ほんの3秒使うカットのために大勢のスタッフや出演者が遠いところまで行き、完璧な絵を作る。

その気が遠くなるような積み重ねで2時間の映画はできている。だから「あの映画、つまんねーな」というのは簡単なんだけど、本当にそれがつまんないのか、自分が理解できていないだけなのかも同時に考えた方がいい。

映画のプロデューサーがやりたいと言ってきた若い人がいて、その人はほぼ映画を観ないと言っていた。理由を聞くと「勉強してしまうと斬新なモノが作れなくなる」「2時間も観るのがかったるい」という答えだった。2時間観るのが苦痛なら作るのは到底ムリだよね。そんな人に斬新なモノも作れないはずだ。

俺は毎日仕事が午前2時くらいに終わると映画を観る。仕事だから観るんじゃないし、その時間を睡眠に当てることもできるんだけど、観たいから観ている。もちろん面白い映画もそうでない映画もある。

「なぜ自分は映画を観たくなるのか」の答えを見せてくれる映画に何度も出会った。「2時間も観るのがかったるい」と言っていなくてよかったと感じるのだ。

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。