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わかっているもの:写真の部屋

写真の「理解」を考えてみましょう。たとえば休日に海に行った、と誰かに言うとき、ビーチの写真はわかりやすいですよね。海という共通認識から外れていないからです。これは説明であり、文章の挿絵として立派に機能しています。しかしながら、写真という表現を文学的に考えるとき、絵日記のように「海に行きました。楽しかったです」という低学年の作文みたいなことでいいのでしょうか。いい場合もあります。

しかし写真は文学表現と同様に、直接ではなく「何が言いたいんだろう」という印象を与えることも可能です。誰か大切な人がいなくなったときに、一輪の花が写っていることで涙を誘うこともあります。何かの感情が生まれたとき、素直に表すことは簡単なので置いておき、それをいかに表現まで持っていくかは練習の価値があります。

そこでこのカレーの写真を見てください。

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写真の部屋

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人類全員が写真を撮るような時代。「写真を撮ること」「見ること」についての話をします。

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。