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変化しないものだけを:写真の部屋

私は毎日呆れるほど写真を撮っていますが、撮っていない時期が20年くらいありました。高校生の時はモノクロのプリントを毎日徹夜でやっていましたがデザインの仕事を始めてからは一切撮らなくなりました。勤めていた会社には写真部があって多くのフォトグラファーが在籍していましたし、外部の優秀な写真家に撮ってもらうこともありました。そんな環境にいて自分で写真を撮る気になどなりません。篠山紀信さん、坂田栄一郎さんたちがずっと上の先輩で、同時期の職場にはホンマタカシさんがいました。

なんでも野球で喩えますが、私がドラフト下位で内野手としてプロ球団に入団したとします。若い頃は投手をやった経験があったとしても、プロの投手がブルペンで剛速球を投げているのを目の当たりにしたら「ピッチャーがやりたい」なんて恥ずかしくて言えるはずがないのです。そういうわけで日常的な写真でさえまったく撮らなくなりました。

スゴいモノを見た経験がないと自分を過大評価するのです。
ということは。

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写真の部屋

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