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毎日はすべてロケハン:写真の部屋

毎日、朝から晩まで写真を撮っている。その中で「仕事」での撮影は数%以下だ。アスリートでもミュージシャンでも同じだと思うけど、練習の量は本番の舞台でやることの何千倍にもなるはず。あるドラマーと話をしたとき、彼はつねにドラムスティックを持っていて、誰かと話しているときでもずっと太ももを叩いている。「すぐにデニムが破れるんだよね」見てみると膝に近い太ももの部分が真っ白になっていた。

『ラクガキング』という別名を持つ寺田克也画伯もそうだ。彼は食事をしている時でさえいつでもノートに絵を描いている。一時たりとも手が止まらない。彼らにとって訓練とは「呼吸」と同じだから止まることはない。何かの訓練をしたことがある人は、不随意な呼吸に意味を感じないように、訓練を苦行だとは思わないものだ。とにかく自然にやっている。

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登山家ジョージ・マロリーも言っていた。「そこに町があるから下山するのだ」と。ちょっと記憶があやふやだけど、そんなことだと思う。

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写真の部屋

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人類全員が写真を撮るような時代。「写真を撮ること」「見ること」についての話をします。

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。