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すべて忘れてしまうから(ガチ)

#誰かにオススメしたい本・映画・アニメ

燃え殻さんの、「すべて忘れてしまうから」というエッセイ集のタイトルがすごく好きで。

いや、中身のエッセイももちろんすごく好きなんだけど、このタイトルに込められた

「まあ、忘れちゃうからいいじゃん」っていうおおらかさとか

「こんなに悲しいできごとも、いつかは忘れられるよ」っていう希望とか

「どうあがいても、全部は覚えてられないけど、せめてこの一瞬を書き留めよう」っていう切なくあがく感じとか、

そういうの全部が内包されてて、なんかもう、この11文字さえ吐いてしまえば、過去のやらかしも不安ばっかりの今も、ほんのひと時ゆるされるような気すらする。

だって、

「すべて忘れてしまうから」。

燃え殻さんは自分を「病的に忘れっぽい」とおっしゃるけれど、
忘れる前に書き留められたなら、自分の心の動きをこんな風に言語化できたなら、
本当に「忘れっぽい病気」の私の毎日も、鮮やかな夢のように残ってくれるだろうか。(正確には「病気」じゃなくて「障害」だけど)

紙の上で。スマホの中で。



ADHDという障害を持つ私は、自分でもびっくりするくらいすべて忘れてしまうから。
出来事も感情もできるだけ記録しておきたい。
そうしないと生活に不便が生じるというのもあるけれど。

なんだかね、本当は鮮やかでおもしろくて、誰かが聞いたらちょっと為になるかもしれない経験のすべてが遠くに飛び去って、誰にも触れないところにいくのは寂しいなぁと。

だから書いていこう。
燃え殻さんほどにあたたかくも切なくも美しくもない文章だとしても。
それも含めて「私」を残そう。

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