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営業において、あなたの会社説明なんて誰も求めていません

Web広告運用を軸としたWebマーケティング全般の支援会社、アノマリーマーケティング株式会社の代表をしております小田(@AnomalyM_oda)と申します!
毎度どうも!

この記事は以前に別のところで書いた記事の焼きマシマシなんですけど、微修正しつつこちらに移行した方がいいかなって感じでお引越しさせました。(一応いいねが60以上ついていた記事だったのでそれなりに共感いただけていたと思われます。)

で、強めのタイトルからはじまったこの記事なんですけど、「なんでこんな記事を書いたの?」って話からはじめますね。

まず、僕自身もお仕事でBtoBの営業を受けることがあるわけですよ。
その際によく感じるのが、多くの営業マンが「What(何ができるのか)から話し始めて、Why(なんで問い合わせした?課題は?)から入らない」って部分です。

その部分にほんのり憤りを感じていて、「逆にするだけでお互いが幸せになれるのにな~。」って思うので、その辺りについて具体的に解説しようと思った次第です。

仕事上で営業する側になることも多いのですが、営業を受ける側の視点で書かれた記事ってあんまりない気がするのでタイトルに釣られた方は読んでいってください!

※プッシュとプルの営業で違うと思いますが、今回はプル視点で話していますのでその認識でお願いします


あなたの会社説明なんて誰も求めていません

まずタイトルの回収から。
会社の説明って、本質ではないので重要度は低いんですよね。

でも、自分がBtoBで営業を受ける立場の際、丁寧に資料を使って会社説明からはじめるケースの多いこと多いこと。

そう教えられているんでしょうね。
まぁその方が仕組化はしやすいですからね。

でも、こちらからすると会話ではないので一方的に聞かなきゃいけないし、辛いんですよね。
聞きたいことや気になることがあればこちらから聞きますし。

これ、大きめの会社であったり上場している会社でもその傾向が強いんですよ。
むしろちゃんとした会社だからこそ仕組化されていて、そういった形になっていることが多いんだと思います。

「えっ、何がダメなのっ?」
って思う人もいると思うので解説しますね。


商談が発生する際、どういった経緯で問い合わせが行われているのか?

例えばBtoBで何かしらのサービスを利用しようと思って問い合わせを行い、打合せの機会が設けられたとしましょう。
その時あなたは、なぜ問い合わせされていますか?

何かしらの課題を解決したくてサービスの利用を検討しているわけですよね?

なので極端に言っちゃえば、課題が解決できるのであればその会社のことなんてどうでもいいわけです。
だから商談を会社説明から始めるのはナンセンスっていうのが僕の持論。


BtoBだと分かりづらいかもしれないので普段の生活を例を出します

例えば、家を建てたくてハウスメーカーに相談に行ったとして、いきなり「我々のハウスメーカーはこういった強みがあって、こういった家が建てられます。」とか言われても困っちゃいますよね。

僕は住宅営業を行ったことはないですが、おそらく売れる営業マンは「どういった暮らしが理想ですか?そのためにどういった家に住みたいと思っていますか?」などと聞くはずです。
モノ・機能って手段でしかないので、コトの部分を考えて話を進めないとお互いに不幸になってしまうんです。

なので、下記のような部分を特定するところから入らないとダメなんですよね。

  • 課題は何か?何で困っているのか?

  • なぜ困っているのか?

  • どうしてその課題が発生しているのか?

  • 解決したらどういった未来があるのか?

また、お客様の中で課題が顕在化していない場合もあるので、それを示してあげるのも営業の役目です。
ここまでできるとどんな商材・サービスでも売れるでしょうね。

もちろん、検討する上である程度信用できる会社であるかは判断材料になるので、「どういった会社か?」を知る必要がまったくないってわけじゃないんですけど順番が逆なんです。


「Why→How→What」の順番で伝えましょう


じゃあどうすればいいのって話なんですけど、いわゆるゴールデンサークル理論に基づいて「Why」から話を始めましょう。
まぁ厳密に言うとゴールデンサークル理論はちょっと違うと思うんですけど、考え方は同じですし置き換えて話しやすいので出しました。

ゴールデンサークル理論については後ほどサラッとだけお話するので、詳しくは下にYouTube動画を埋め込んでおくので見てください!

TEDでサイモンシネックが話している14年前の動画ですが、1900万回も再生されていてご存知の方も多いと思います。(2年前くらいに見たときは1600万回再生だったので今でも継続して見られていてすごい…)

また、この動画の中で面白いなと思ったのは「脳の意思決定を行う部分は言語を担当しない。」という部分です。

つまり、感情が動いた時に人は行動するわけですね。
ロジックじゃないんです。

これって営業に限らず色んな部分に活かせそうですし、悪い方にも使われがちですよね。

あとはゴールデンサークル理論を営業やマーケティングに置き換えた話は「ゴールデンサークル 営業」とかのワードでググッていただけるといっぱい記事が出てくるので話が早いですw


で、ゴールデンサークル理論って何?

ゴールデンサークル理論について端的に伝えると、「Why → How → What の順で想いを伝えることで共感を生み、行動に繋げられる」といったものです。

  1. Why:なぜ?

  2. How:どうやって?

  3. What:何を?

冒頭でお伝えしたのが、これが逆の順番の「What → How → Why」で進んじゃうことが多いって話しですね。

先ほどの話とつなげると、何ができるかといったサービスや商品の説明から入らず、「なんで問い合わせしていただいたかといった課題の部分に寄り添いつつ感情を動かす」ことで行動につながるって感じです。


感情の部分に寄り添う部分がキモ

①「あなたのお悩みはなんですか?」 ⇒ 「悩みが解決できる方法はこれです、こういった強みがあります」 ⇒ 「具体的にこういったことができますが利用してみませんか?」

②「我々はこういったサービスを提供しています」 ⇒ 「具体的なサービスの内容はこれです」 ⇒ 「利用してみませんか」

上記の2つ、どちらがサービスを利用したくなるかは明確ですよね。

これって何にでも置き換えられるんですよ。
どのような困りごと・ニーズがあって相談に来てくれたのか聞いてあげないとダメなんです。

とにかく感情の部分に寄り添うってことを意識するだけで結果は全然違ってくるので、そこがゴールデンサークル理論のキモかなって思います。
論理だけで行動できる人なんてマイノリティーですからね。

このゴールデンサークル理論、ビジネスに限らずあらゆる場面で活用できる汎用性の高いフレームワークなので是非取り入れてみてください。

ちょっとした提案やプレゼンなどでも「課題 → 要因 → 対策 → 結果」みたいなオーソドックスなフォーマットで行うことが多いと思うんですけど、それと同じ話だと思います。


最後に事例として僕の商談スタイルを紹介させてください

事例って言うほどでもないんですけど、僕自身もインバウンドのBtoB営業を行っている身なのでどうやって商談しているのかを話しますね。
ダラダラ書くのもめんどくさいのでまとめるとこんな感じ。

  • 会社資料は一切使わない(送るだけ)

  • 強みなども聞かれるまで話さない

  • カスタマイズした資料も作らない

今回の話に関連する部分だとこの辺かな~と。

なんか、営業って恋愛と同じだと思うんですよね。自分の話ばっかりするヤツはモテないじゃないですか。
自分のことを理解してもらう前に、相手から「理解してくれそう」と思ってもらう必要があるわけです。

ゴールデンサークル理論の部分でお伝えした「課題特定・感情に寄り添う」といった部分を大前提に進めつつ、相手の話を深堀りしたり聞いたりすることに徹することでようやく土俵に立てるといった感じですね。

テクニカルなことを挙げるとキリがないし今回の話からズレてしまうので割愛しますが、商談ではとにかく信頼してもらって気持ちよく話してもらうことを意識していますね。
話す量の割合的には「自分:相手=4:6」くらい。

あと「資料使わなくて大丈夫なの?」って思う方もいると思いますが、僕は最初に「資料を作る時間をお客様の課題特定や改善案を考えたりすることに使いたいので、見せるための資料は基本的に作りません。それと資料つくるのが嫌いなので笑」って言っちゃいます。
だいたい受け入れてくれますよ。

ただ、まったく資料を作らないわけではなく、提案のためのA4一枚程度で与件整理を行ったドキュメントは用意しますけどね。
こんなものは30分もあれば作れちゃうので。

実際に過去リスティング広告の営業を行っていた際には、この方法でモリモリ受注できていたので、高額ではないBtoB商材であればこの形で問題ないと感じています。


型にはまった営業で圧倒的な数字を出せる人っていないんじゃないですかね?

知らんけど。

僕はめちゃくちゃ売れるトップセールスって感じでもないし、世の中すごい営業マンがいっぱいいると思うんですけど、ありきたりな営業スタイルでは売れるものも売れないことだけは分かります。

僕の場合は誰に教えられたわけでもなく、営業についての本とか記事で学んだわけでもなく、商談(営業)をしていく中で「問い合わせしてくれたお客様は何を求めているのか?」を考えまくった結果この形・考えにたどり着きました。
だからお客様にとって必要のないものは提案しないし、断ることもあるし、依頼していただいたお客様は長続きしやすいし変なトラブルもないんですよね。
それがお互いにとっていい形じゃないですか?

そのあともっと営業を勉強したいなって思って営業の本なども沢山読みましたが、だいたい今回書いたようなことと同じようなこと言ってる気がします。
テクニカルなことはあとから勉強すればいいので、考え方とか本質的な部分を最初に自分の中に落とし込むことが重要ですね。

いちがいには言えませんが、会社や先輩から教えられたルールでやっていたら受注できないんですよ。
数字を出したいなら、型を破って怒られてもいいから自分で形を作っていく必要があるんです。

そういう人が圧倒的な結果を出しているし、数字を出していたらよっぽど怒られないんで。
誰に向けて言ってるんだって話ですけど、自分の考えを言語化したくて書いてるみたいなところもあるので、それが誰かしらにとって有益であればいいなって思って書きました。

営業って本質が分かるようになるとめちゃくちゃ楽しいと思うんですけど、そう思える人が増えると嬉しいし、弊社のメンバーにも全員そうであってほしいと思っています。(弊社は最初の提案から実行まで同じメンバーが担当するので)

ってことで以上です!

営業のことだったらなんぼでも書けるので、興味がある方はスキとかシェアしてもらえるとめちゃくちゃ嬉しいです!
最後までお読みいただいてありがとうございました!