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平成最後の8月15日、あるいは一つの今日

 また、この日がやってきた。
 日本人にとって、8月15日は特別な日だ。
 今日が何の日か、分からない人も増えているらしい。
 それでも、今日という日は、日本という国が大きく変わった日だ。

 正直、21世紀少年の僕には、「日本国」とか言われてもよく分からない。
 ワールドカップを見れば日本戦には力が入るし、日本人がパルムドールを取れば拳を握りしめる。
 でも、「国のため」とか、今のオリンピックの騒動を見ていると敬遠してしまう。

 国から人へ。全体主義から個人主義へ。そんな50年間があった。
 95、11。僕らは人の弱さと、つながりの強さを知った。

 こんな単純な図式じゃ捉えられないものは、いっぱいある。
 でも、「昭和」が終わり、「平成」が終わる。間違いなく一つの時代が終わる。
 そして、新しい時代が始まる

 僕たちは新しい時代の担い手として、もっと素敵な社会を作る。
 そのために、「忘れちゃいけないこと」を引き継いでいく

 忘れちゃいけないことは、大切な人の名前だけじゃなくて、何があったかも、だ。
 そこにいた、「」と「できごと」を僕たちは覚えてなくちゃいけない。

 忘れちゃいけないことは、社会をもっと良くするために、僕たちが犯した失敗だ。
 戦争も人災も、僕らは何かの「セイギ」を信じていたけど、それは間違いだった。
 
 この世界の片隅に生きる僕たちに、できることは小さいかもしれない。
 でも、タッチ1つで世界の裏側ともつながれる世界だ。
 一人が起こした小さな波紋は、どこまでも広がっていける。

 もちろん、逆もそうだ。
 「良き想像力を広げていかないといけない」と或る小説家は言った。
 一人ひとりの力は小さいけど、影響力は大きい
 そんな時代に僕たちは生きている。

 また明日が来る。新しい時代が来る。
 とっ散らかった頭で、僕たちに何が出来るだろうか。

 今日と、人を、大切に生きる。
 今の僕にはそれくらいしか分からない。
 でも、そこから何かがうまれる気もしている。
 


 最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。

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